■ポニキャン運営の「harevutai」、アニメ・声優イベントや上映会も
2019年に東京・豊島区の東池袋エリアが、カルチャー発信拠点として大変革を遂げる。再開発エリア「Hareza(ハレザ)池袋」が秋に竣工するからだ。
様々な文化施設の設置で注目されるハレザ池袋だが、ここに来てアニメ・声優ファンに見逃せない情報が発表された。音楽会社大手のポニーキャニオンがライブ劇場を設けて、自社で運営するという。3つできる建物のひとつHareza池袋ホールの1階に設けられる「harevutai」だ。
面積は約574㎡、スタンディング利用で、500名を収容する。2019年秋にオープン予定だ。音響・照明・映像の最新設備だけでなく、CGライブを可能にする透過スクリーン、配信サイト向けのライブ配信設備も設置する。
そして注目されるのが上演プログラムの方向性だ。アニメや声優アーティスト関連のイベントを筆頭に、 YoutuberやVtuberのライブ、 2.5次元俳優のトークショー、さらにアニメ上映会を挙げている。アニメファンかなり傾斜した内容である。
さらにアニメイトとイベント面などで協力するとしている。ハザレ池袋はアニメイトの旗艦店である池袋本店と隣接している。アニメファンの期待を盛り上げるのに十分だ。
音楽会社自身によるライブ会場運営では、ソニー・ミュージックグループのZeppが一歩先をいく。国内5都市7ヶ所、海外1ヵ所に会場を持ち、さらに国内外のネットワーク拡大を目指すほどである。
ハレザ池袋はポニーキャニオン運営会場の第1弾となるが、アニメやゲームを中心にサブカルチャー好きの女性・若者をターゲットにした差別化をすることになる。
■劇場・映画の機能が大幅拡大、ハレザ池袋
ハレザ池袋は旧豊島区庁舎跡地と豊島公会堂跡地を利用した大型再開発で、3棟からなる巨大施設だ。オフィス、物販・飲食店、それに数々の文化施設を収容する。近隣にはサンシャインシティやアニメイトなどもあり、一体のカルチャーシーンの活性化を目指す。
またイベントのための施設を多く備えていることが特長になっている。芸術文化劇場、ライブ劇場、サテライトスタジオ、多目的ホール、小ホールと5つもの会場が予定されている。
このうちサテライトスタジオは、ドワンゴがニコニコ動画と連携した空間とする。ネットとリアルが融合したインターネット放送発信の場となる。「harevutai」とは別のもうひとつのサブカル拠点だ。
さらにシネコン玄関エリアを「シネマプラザ」、ホール入口を「パークプラザ」として、隣接の中池袋公園もライブ空間として活用する。東池袋の風景は様変わりする。
■東池袋に新たに23スクリーン4200席
とりわけ大きく変るのが、映画館事情である。ハザレ池袋には、TOHO シネマズが10スクリーン約1700席のシネマコンプレックスを展開する。大型スクリーン、4DXなどライブ型スクリーンを充実させる。
その開業に先立つ7月には、近隣に竣工するキュープラザ池袋に「グランドシネマサンシャイン」がオープンする。こちらも商業施設と組み合わせた大型シネコンで、IMAXや4DXも売りだ。12スクリーン約2500席は都内最大級である。
ハレザ池袋に開業するTOHO シネマズと合わせて、23スクリーン4200席の映画館が新たに出現する。一帯は、これまでも池袋HUMAXシネマズ、シネマサンシャイン池袋他の映画館の集積地であったが、一気に機能強化が進む。