2018年の優れた映画作品・スタッフを顕彰する第42回日本アカデミー賞の各部門優秀賞が発表されている。
このうち優秀アニメーション作品賞は5作品。『ドラゴンボール超 ブロリー』、『ペンギン・ハイウェイ』、『未来のミライ』、『名探偵コナン ゼロの執行人』、『若おかみは小学生!』と話題作が並んだ。興行収入90億円突破の『ゼロの執行人』から、熱いファンの応援と口コミで話題を呼んだ『若おかみは小学生!』とバリエーション豊かな作品となっている。
また長年にわたり多大な貢献をしてきた故人を顕彰する会長特別賞のひとりに、アニメーション監督として高畑勲氏が選出されている。『火垂るの墓』、『かぐや姫の物語』などで知られる高畑監督は2018年4月に82歳で他界している。
各優勝賞は国内の映画関係者から構成される日本アカデミー賞協会会員の投票によって決められた。今回選ばれた優秀賞の中ら再度投票され、ここから最優秀賞を決定する。2018年に最も優れた作品というわけだ。
授賞式は2019年3月1日、東京港区のグランドプリンス新高輪にて開催。最優秀賞はその場で発表される。当日はアニメーション作品部門のプレゼンターに、昨年最優秀賞を受賞した『夜は短し歩けよ乙女』の湯浅政明監督が登壇する予定だ。
映画の祭典として毎年注目される日本アカデミー賞だが、アニメーション作品部門が設けられたのは2006年から賞の歴史の中では新しい。それでも今回で12年目となる。
第1回の受賞作が、今年『未来のミライ』でも優秀賞受賞の細田守監督の東映アニメーションから独立後初の長編『時をかける少女』だった。時代の流れの早さを感じさせる。
本年の特長のひとつが、受賞作の評価や人気が海外と連動していることだ。『未来のミライ』、『若おかみは小学生!』は2018年のアヌシー国際アニメーション映画祭のコンペティション作品。さらに『未来のミライ』はゴールデングローブ賞をはじめ米国の映画アワードで次々にノミネートを果たしている。『ペンギン・ハイウェイ』はカナダのファンタジア国際映画祭で最優秀アニメーション賞に輝いた。
『名探偵コナン ゼロの執行人』は中国で昨年シリーズ最大のヒットになり、『ドラゴンボール超 ブロリー』は現在米国で大ヒット上映中である。
グローバルで活躍する5作品。日本映画関係者が、どの作品を最優秀に選ぶのか、注目される。
日本アカデミー賞
https://www.japan-academy-prize.jp/
[優秀アニメーション作品賞]
『ドラゴンボール超 ブロリー』
『ペンギン・ハイウェイ』
『未来のミライ』
『名探偵コナン ゼロの執行人』
『若おかみは小学生!』