国内で高い人気を誇る「Fate」シリーズが劇場映画でも、中国に進出することになった。日本では2017年10月24日に全国公開した『Fate/stay night Heaven’s Feel I presage flower』が、2019年1月11日に中国公開されることになった。
中国語タイトルは『命运之夜——天之杯:恶兆之花 起粉碎宿命』。日本から1年あまり遅れての公開になるが、中国で深夜アニメ系の劇場映画の上映許諾は極めて数が少なくこれまでは2017年の『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』などしかない。それだけに本作の興行成績も大きな関心を集めることになるだろう。
『Fate/stay night』は、TYPE-MOONのビジュアルノベルを起点にした一大シリーズ。これまでにゲーム、コミック、小説、アニメなどが数多く作られている。どんな願いでも叶えるという聖杯を巡る戦いに巻き込まれた主人公を中心に描く伝奇ドラマが、熱狂的なファンを多く生みだした。
映画「Heaven’s Feel」は、アニメーション制作をハイクオリティに定評があるufotableを起用。今回の第1章「presage flower」を皮切りに全3章を新たに映像化する。第1章は国内興行収入15億円超のヒットとなっている。
中国ではテレビシリーズのほか、2016年に配信がスタートしたスマホアプリゲーム『Fate/Grand Order』が大ヒットしている。日本産アニメ・ゲームのなかでもとりわけ現地で人気が高い。
昨今中国ではアプリゲームや海外アニメーションへの規制が強まっているだけに、『Fate/stay night Heaven’s Feel』の公開は朗報だ。2019年1月12日に日本公開する第2章「lost butterfly」にも期待をつなげたいところだ。
日本アニメは2018年に中国で『ドラえもん のび太の宝島』や制作から30年経った『となりのトトロ』など9本が公開された。近年の上映本数の増加を踏襲している。一方で上映リストにあがりながら現在まで公開されていない『さよならの朝に約束の花を飾ろう』などもある。
2019年は『Fate/stay night Heaven’s Feel』のほか、1月18日には『君の膵臓が食べたい』の公開も決定している。