2016年9月17日(土)、18日(日)に京都で開催された京都国際マンガアニメフェア2016(京まふ2016)の会期中の総来場者数が4万3936人であったことが主催者より発表された。これは前年に比べて19%もの増加になる。
京まふは関西圏のコンテンツ市場の拡大を目指して2012年から開催されている。第1回の来場者数は2万2800人、それから毎年確実に増加してきた。2016年は過去最高となり、5年間で来場者はほぼ倍増した。
来場者の増加は、開催規模の拡大も貢献している。2016年は企業・団体出展も前年比19%増の68と大きく伸びた。これに合わせて会場もこれまでのメイン会場のみやこメッセ、第2会場の京都国際マンガミュージアムのほか、ロームシアター京都とみやこメッセ周辺のファミリーエリアも加わった。大規模会場の少ない京都で、複数の会場をつなげることで大型イベントを演出する。
会場別ではみやこめっせが3万2313人、京都国際マンガミュージアムが6508人、ロームシアター京都3000人、ファミリーエリアが2115人。新設エリアの動員も貢献しているのが分かる。
大阪、神戸、京都を中心とする関西圏は、これまで大型アニメイベントが根付きにくいとされてきた。過去には大阪市や神戸市で何度かアニメ総合イベントが実施されたが、いずれも短期間で終了している。そうしたなかで京まふ2016が着実に成長しているのは、地域とアニメ企業、そしてマンガ出版社との連携によるものだ。
とくに京まふの特徴は、マンガに力をいれていることだ。マンガ出版社の編集部が出張し、持ち込み作品の評価をする「マンガ出張編集部」は京まふならでは企画だ。2016年は17出版社65編集部が参加した。
一方で、スタート当初は、関西圏の企業とコンテンツ企業のビジネスマッチングも掲げたが、ビジネス機能は弱くなっている。初期の頃に設けられたビジネスデーやビジネスセミナーは2016年には行われていない。
ビジネス関係者に向けた会場のマンガ・アニメビジネスツアーの実施や、いくつかの伝統工芸とのコラボレーションはみられるが、パワーダウンは否めない。それは参加者のニーズに合わせた企画の変化でもあり、むしろ関西地区で数少ないアニメの総合イベントとしてファンから支持を得ているようだ。