広告代理店大手のアサツーDKは、2018年7月1日付のコンテンツ事業部門の役員人事を明らかにした。現コンテンツ事業セクター コンテンツ本部長の野田孝寛氏が事業統括・執行役員となり、コンテンツ事業セクターを統括する。
また柴田邦彦氏が、野田氏を引き継ぎコンテンツ本部長に就任する。柴田氏はアニメーション関連の経験が長く、DAISUKI株式会社の代表取締役も務めたことがある。
さらにコンテンツ事業セクター統括補佐として和田修治氏が就任する。和田氏はアニメ権利ビジネスなどの子会社ディーライツの代表取締役も務めている。ディーライツは三菱商事との共同出資会社で、ADKのアニメ事業の中核のひとつである。
ADKは2017年12月に、それまでの大株主であったイギリスのWPPグループとの業務・資本提携を解消。同時に現経営陣と投資会社ベインキャピタルによりMBOを実施した。2018年2月には上場廃止を実施、非上場企業として高い成長を目指している。
また4月には機構改革を実施し、それまでのコンテツ・ビジネスセクターをコンテンツ事業セクターに改称した。同社の主要事業セクターのひとつを構成している。
ADKは長年アニメ事業に強みを持ち、『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』などの有力作品を扱っている。またアニメーション制作のエイケン、ゴンゾなども子会社にする。ディーライツも含めて、国内のアニメビジネスで存在感が大きい。
成長戦略ではコンテンツビジネスの拡大も軸になっている。そのなかでコンテンツ事業セクターのトップにアニメビジネスに経験が多い人材が並ぶことでアニメ重視姿勢が窺われる。