ヒットメーカーとして知られる脚本家・岡田麿里が、初のアニメ監督に挑んだ劇場アニメ『さよならの朝に約束の花をかざろう』が、国際的なアワードに輝いた。2018年6月16日にスタートし、25日に閉幕した第21回上海国際映画祭のアニメーション部門にて、本作がアニメーション最優秀作品賞(金爵奨)を受賞した。
上海国際映画祭は、期間中の上映が492作品、46万人もが訪れるアジアを代表する映画祭である。ベルリン、カンヌ、ベネチアなどと同様、世界に15しかない国際映画製作者連盟(FIAPF)公認映画祭のひとつ。日本からは2005年第8回に三原光尋監督の『村の写真集』が最優秀作品賞を獲得している。
2015年に新設されたアニメーション部門は、FIAPF公認映画祭で唯一の長編アニメーションのオフィシャルコンペティションである。これまで『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』や『ゴッホ~最期の手紙~』などが、最優秀作品賞に輝いている。
2018年は、スタニスラフ・ソコロフ監督『HOFFMANIADA』(ロシア)、トニー・バンクロフト監督『MAGICAL CIRCUS』(中国/イギリス/スペイン)、周聖魏監督『S HE』(中国)、アレクサンドル・エスピガレス監督『WHITE FANG』(フランス/ルクセンブルグ/米国)と『さよならの朝に約束の花をかざろう』がコンペティションにラインナップされた。また審査員をフランスのJacques-Rémy GIRERD監督、日本の片渕須直監督、中国のSUN Lijun監督が務めた。
『さよならの朝に約束の花をかざろう』は、人間の少年と長命族の少女の運命を描いたファンタジー。制作はオリジナル作品を得意とするP.A.WORKSで、本作も原作から映画として作りあげた。
『あの日見た花岡田麿里の名前を僕達はまだ知らない。』『心が叫びたがってるんだ。』『とらドラ!』などの代表作がある脚本家の岡田麿里が初監督に挑んだ。脚本も岡田麿里、副監督に篠原俊哉、音楽は 川井憲次、さらに作画に国内のトップアニメーターが並ぶ話題作だ。
国内では2018年2月24日より全国公開、24万5000人を動員。興行収入は3億5000万円だった。