「ドラえもん のび太の宝島」6月1日に中国公開 日本映画の勢いを取り戻せるか?

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 国内では2018年3月3日に公開した『映画ドラえもん のび太の宝島』が、公開から3ヵ月足らずで中国公開されることが決定した。2018年6月1日より全国上映される。
 『映画ドラえもん のび太の宝島』は、1980年に開始した毎年恒例の劇場アニメシリーズの最新作。シリーズスタートから39年目を迎えるが、その人気は近年右肩あがりだ。国内の興行収入は50億円を突破、過去最高を記録している。そうした勢いに中国でも乗りたいところだ。

 実際に中国でも、『ドラえもん』の人気は高い。中国での日本映画興行収入トップの『君の名は。』の次は2015年の『STAND BY ME ドラえもん』(5億3000万元)、さらに2017年の『のび太の南極カチコチ大冒険』(1億4800万元)が続く。2Dアニメ版ではこちらが過去最高だ。2016年の『新・のび太の日本誕生』(1億300万元)も含めて、近年の数字がとりわけいい。
 今回は中国でのヒットの条件とされている日本での公開から時期を置かない興行も実現している。それだけに本年の数字にも大きな期待がかかる

 2016年は『君の名は。』の大ヒットに沸いた中国での日本映画は、2017年も公開本数を9本に減らしたといはいえ『のび太の南極カチコチ大冒険』、『銀魂』などがあり比較的堅調だった。
 しかし2018年前半はこれまでの勢いを失っている。5月末までに公開された日本映画は5作品、最もヒットした『ナミヤ雑貨店の奇蹟』が興収2800万元と日本円で約4億8000万円規模。アニメ映画では米林宏昌監督の『メアリの魔女の花』があったが、日本公開から9ヶ月遅れたこともあり興収2000万元と波に乗れなかった。

 アニメーションに限れば、2018年前半は中国映画、米国映画も勢いに欠いている。中国アニメーションは9本あったが、シリーズ作品の『熊出没』の最新作が6億500万元となった以外はいずれも1億元を超えられていない。
 米国アニメーションは『Ferdinand』が1億1100万元、『ピーターラビット』が1億6800万元。ピクサーやディズニー、ドリームワークス、イルミネーションといったブランド映画がなく、こちらもいまひとつだ。こうしたなかで『映画ドラえもん のび太の宝島』がどのような数字を残すのかが注目される。

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