『進撃の巨人(シーズン1~3)』や『甲鉄城のカバネリ』、『王様ランキング』、『SPY×FAMILY』など数多くのヒット作を手がけるWIT STUDIOが、世界展開に向けて新しい試みに乗り出す。スタジオ設立10周年記念企画として、世界各地で開催されるアニメやポップカルチャーのイベントにスタジオとして出展する。
会場内に自社ブース出展し、スタジオや自社制作の作品などの紹介をする。すでに2022年7月14日から17日までフランス・パリで開催される「Japan Expo」、7月28日から8月1日開催する台湾の「漫画博覧会」での展示企画が決まっている。その後も出来る限り多くの国と地域で、スタジオブースの展開を目指す。
WIT STUDIOは2012年に、Production I.G出身のプロデューサー和田丈嗣、中武哲也、アニメーターの浅野恭司らが設立した。若いパワーとクオリティの高い作品づくりでたちまちアニメファンの心を掴み、いくつものヒット作を生み出している。新しいやりかたやチャレンジにも熱心だ。
しかしWIT STUDIOは海外のファンには、まだ名前が十分知られていないのではないかとする。今回の試みは「WIT STUDIO」の世界的認知度を上げるためのものだ。創業10年を機に世界のアニメファンにWIT STUDIOとその作品の世界を届ける。
米国からアジア、ヨーロッパ、さらに中東やラテンアメリカまで、日本のアニメやマンガをテーマにした海外の大型イベントは増える一方だ。集客力の高さから日本アニメのプロモーションの場として積極的に活用されるようになっている。こうした場で日本からの作品紹介やゲスト出演もいまやお馴染みだ。
しかし日本のアニメーション制作会社が、自らのブランドを掲げてこうしたイベントに出展することは多くない。プロモーションは現地の配給会社や日本の大手ソフトメーカー、製作委員会が中心になることが多いためだ。そのためスタジオの個性や活躍の紹介は後手になりがちだ。今回のプロジェクトは、こうした状況を打開するものになる。
スタジオにとって海外イベントの敷居が高いのは、やはり海を越えることによる経費の大きさにある。そこでWIT STUDIOは、プロジェクトに合わせたクラウドファンディングも実施する。7月1日よりKickstarterでスタートした。
寄せられた支援金を配信イベント制作費や通訳費、アーカイブ映像への字幕翻訳費、スタッフの渡航費・滞在費、各種リワード制作費、デザイン費、追加企画実施費用などに使用するという。使用目的からはプロジェクトが一過性のものでなく、出展をファンとスタジオが直接つながるためのハブにして様々な試みを目指すことが伝わってくる。
WIT STUDIO
https://www.witstudio.co.jp/index.html
Kickstarterのクラウドファンディング
https://www.kickstarter.com/projects/wit-studio/wit10th-exhibition