中国テンセントと協力 監督・脚本ラレコ「兄に付ける薬はない!」第2期発表

兄に付ける薬はない

 ファンワークスがアニメーション制作を担当する『兄に付ける薬はない!』の第2期となる『兄に付ける薬はない!2』の製作が発表された。2018年7月より日本でのテレビ放送、さらに日中で配信をスタートする。
 『兄に付ける薬はない!』は、中国の大手IT企業であるTencentが運営するマンガポータルの大人気作『快把我哥帯走』を原作としている。現地の作家 幽・霊がウェブマンガとして連鎖している。中国の若者のコミカルは学園生活が題材になっている。累計再生回数は、約30億回にもおよぶ。

 アニメ化にあたっては、Tencent Penguin Picturesと日本のコンテンツ企画会社イマジニアが手を組むことで実現した。アニメーション制作には、ファンワークスが参加している。『やわらか戦車』『英国一家、日本を食べる』、またNetflixで独占配信されている『アグレッシブ烈子』といったヒット作を次々と世に放つ。『兄に付ける薬はない!』でも、これらの作品の監督を務めたラレコが監督・脚本を担当した。
 第1期は、2017年春から日本でテレビ放送、日中で配信を実施した。これが中国で大人気を博し、その結果が第2期につながった。第2期は当初より合計24話を予定しており、その期待の高さが伝わる。また第2期制作にあたっては原作エピソードだけでなく、アニメだけのオリジナルエピソードも数多く盛込む。アニメならではの楽しみも増えることになる。

 テンセントは1998年設立。騰訊QQやコミュニケーションアプリ微信で急成長し、現在は世界有数のIT企業に成長した。デジタルコミックや映画・アニメ事業にも積極的で、『兄に付ける薬はない!』では中国の人気マンガを日本の定評あるクリエイターでアニメ化した。
 日本のパートナーのイマジニアは、キャラクターやコンテンツなどを手がける。またファンワークスは、ショートアニメやコメディ作品に定評がある。中国テンセント、米国Netflixと海外との協業で大きな成果を残している。日本アニメのグローバル化が進むなかでの注目プレイヤーとなっている。

『兄に付ける薬はない!2-快把我哥帯走2-』
脚本・監督: ラレコ
プロデュース: Tencent Penguin Pictures
アニメーション制作: イマジニア/ファンワークス

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