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NetflixとVIZ Media メキシコ舞台に日本アニメスタイルの新番組、2019年配信スタート
- 2018/5/11
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日本以外で制作される日本アニメスタイルの番組が、グローバルな配信で広がって行きそうだ。映像配信大手のNetflixと米国のVIZ Mediaは、新アニメ番組『SEIS MANOS(仮)』を2019年からNetflixオリジナルアニメとして配信開始すると発表した。
仮タイトルの『SEIS MANOS』は日本語で、「6本の手」を意味する。1970年代のメキシコを舞台に、孤児として育った3人の武術の達人が正義のために戦う。作品はNetflix向けのオリジナルタイトルとしてVIZ Mediaが企画開発を進めた。アニメーション制作は米国・テキサスのパワーハウス・アニメーション(Powerhouse Animation, Inc.,)が担当する。パワーハウスはNetflixで配信され大人気を博した『悪魔城ドラキュラ―キャッスルヴァニア―』の制作で知られている。日本ゲームを原作に、日本アニメスタイルで制作した作品だ。
プロデュースをするVIZ Mediaは、サンフランシスコが本社の小学館・集英社系の現地法人。北米を中心にする日本のマンガ・アニメビジネスの大手だ。これまで『BARUTO』や『Bleach』など多くの日本作品を手がけてきたが、VIZ Mediaが自らがアニメーションの企画・プロデュースから手がけるのは今回が初だという。大きな挑戦となる。
海外では、近年、日本のアニメスタイルを取り入れた現地のアニメが積極的に制作されている。『キャッスルヴァニア』もそのひとつだが、そうした作品にもヒット作は少なくない。ビジネス的には今後の日本アニメの強力なライバルになるかもしれないとの見方もあるが、VIZ Mediaは日系企業の立場からこれを逆に攻めていく。日本アニメの特性やプロモーション、海外のファンの特性の双方をよく知った会社ならの取り組みである。
一方Netflixには、『キャッスルヴァニア』のヒットが念頭にあるだろう。ファンに受け入れられる作品であれば、必ずしも日本のスタジオが制作したものにこだわらないというわけだ。グローバルな作品を求める中で実現したようだ。
とりわけ今回のようにメキシコを舞台にした活劇となれば、逆に日本スタジオにハードルが高い。Netflixによれば、メキシコをはじめとするラテンアメリカにはアニメの熱心なファンが多くいるという。さらにラテンアメリカは、グローバルのNetflixの中でもとりわけユーザーが多い地域である。メキシコを舞台に日本アニメスタイルのニーズは大きそうだ。それはラテンアメリカのユーザーをさらに強固に囲い込むことに力を発揮する。