スタジオジブリの新社長にジブリ美術館館長の中島清文氏が就任

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 数々の名作アニメを生みだしてきたアニメスタジオの株式会社スタジオジブリの経営トップが新たな体制になる。2017年11月28日、スタジオジブリは、これまで代表取締役社長であった星野康二氏が代表取締役会長に異動、代表取締役社長の後任として中島清文氏が就任したと発表した。現代表取締役プロデューサーの鈴木敏夫氏は、引き続き同職を担当する。
 今回の異動で、代表取締役会長、代表取締役社長、そして代表取締役プロデューサーと、3人の代表取締役が並び立つ、異例の経営布陣となっている。職務の分担を明確にすることで、世界有数のブランドであるスタジオを運営していく。

 発表によれば、星野氏は海外事業開発や商品化ライセンスといった収益事業を中心に統括する。また鈴木敏夫は制作部門を統括する。
 中島氏は新規事業にも取り組むとしており、スタジオジブリの経営に意欲的だ。スタジオジブリは、2014年に宮崎駿監督の引退宣言を機に制作部門を解散していた。しかし、監督の引退宣言撤回を機に、制作事業を再始動している。今後のスタジオの運営、行方も併せて、中島氏の新社長就任は新しい風を感じさせる。

 中島氏は、1963年生まれ。大学卒業後に入社した銀行で徳間書店・スタジオジブリを担当したことがきっかけで、2004年よりジブリ美術館を運営する財団法人徳間記念アニメーション文化財団の事務局長に就任した。2005年からは三鷹の森ジブリ美術館館長を務めている。スタジオジブリのグループを代表する顔のひとりとして活躍してきた。今回は株式会社スタジオジブリに移籍し、代表取締役社長としてスタジオジブリのために尽力することになる。
 また会長の星野康二氏はウォルト・ディズニー・ジャパンの代表取締役社長、会長を経て、2008年にスタジオジブリの代表取締役社長に就任した。グローバルビジネスの経験をスタジオジブリの運営に生かしてきた。

 中島氏のスタジオジブリ代表取締役社長就任により、三鷹の森ジブリ美術館館長も新しい顔が誕生する。美術館で企画・展示のディレクションを担当してきた安西香月氏が、ジブリ美術館館長、そして公益財団法人徳間記念アニメーション文化財団常務理事に就く。
 安西氏は大学後、工業デザイナーとしてキャリアを積んできた。1998年にスタジオジブリに入社し、三鷹の森ジブリ美術館の開館準備に携わってきた。設立当初から美術館を知るスタッフとして、愛・地球博記念公園「サツキとメイの家」やスタジオジブリ関連施設の展示デザインを手がけている。

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