フランス・パリで、日本の新時代のポップカルチャーイベントが2018年度に実施されることになった。すでにアジアや米国で人気を集めた初音ミクのライブコンサートがヨーロッパで初めて開催される。また近年の急成長ぶり関心を集める2.5次元舞台からパフォーマンスショー『美少女戦士セーラームーン』、ミュージカル『刀剣乱舞』がフランスに遠征する。
これらは国が進めるフランスでの日本カルチャー紹介の大規模企画「ジャポニズム 2018:響きあう魂」のプログラムのひとつとなる。日本の最先端のポップカルチャーというわけだ。
「ジャポニズム 2018:響きあう魂」は、2018年に日本とフランスが修好160周年を迎えるのを記念して実施される。2017年7月から18年2月までパリを中心に様々な企画を用意する。
このほどその公式プログラムが発表されたが、今回だけでライブエンタテイメントの公演、美術館・博物館での展覧会、映画上映会、講演など主要な企画は50を超える。紹介されるジャンルは伝統芸能から現代芸術、ポップカルチャー、スポーツまで様々だ。縄文文化、若冲、安藤忠雄、藤田嗣治、野村万作、野田秀樹、河瀬直美、チームラボ……。その幅の広さに驚かされる。
ポップカルチャーも主要分野のひとつで、初音ミクのライブコンサートと2.5次元舞台も目玉のひとつになる。「初音ミクコンサート(仮)」と題されたイベントは、国際交流基金が主催、クリプトン・フューチャー・メディアが協力する。バーチャルアイドルとして活躍するミクがさらに海外に広がる。
『美少女戦士セーラームーン』は武内直子の人気マンガだが、これを原作に2013年に20周年記念として新たにミュージカル化された。以来、多くのファンを動員している。これまでに中国・上海公演、米国・ヒューストン公演を実現したが、こちらもヨーロッパは初だ。今回はパフォーマンスショーとして装いを新たにする。
ミュージカル『刀剣乱舞』はDMMのゲームを原作にしたものだ。国内外の女性を中心に人気を博している。
いずれの公演も時期や、会場は調整中と今回は発表がなかった。しかし、チケットの発売となれば大きな人気を集めそうだ。
このほか展覧会でも、ポップカルチャーにスポットがあたる。2018年11月29日から12月29日まで、パリ市内のラ・ヴィレッドで「キャラクターvs.都市:虚構×現実」展が開催される。アニメ、マンガ、ゲーム、特撮といったフィクションを現実の都市・東京と結びつけて紹介する。
「ジャポニズム 2018:響きあう魂」