アニメ オブ ザ イヤー受賞作に「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」と「映像研」

東京アニメアワードフェスティバル

 「東京アニメアワードフェスティバル」の2021年のアニメ オブ ザ イヤー部門の作品賞に『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』と『映像研には手を出すな!』が決定した。『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は劇場映画部門、『映像研には手を出すな!』はテレビ部門になる。
 「東京アニメアワードフェスティバル」は、毎年春に開催されるアニメーションの国際イベントで東京アニメアワードフェスティバル実行委員会と一般社団法人日本動画協会が実施する。2002年にスタートした東京国際アニメフェアの「東京アニメアワード」にルーツがある。

 現在は長編・短編の2部門から構成されるコンペティション部門、長年アニメーション産業と文化の発展に貢献してきた顕彰するもアニメ功労部門、そしてアニメ オブ ザ イヤー部門から構成される。
 アニメ オブ ザ イヤー部門は、過去1年間に上映または放送された作品を対象に業界のプロフェッショナルによる投票で決められる。
 今回は2019年10月1日~2020年9月30日の457作品が対象になった。作品賞と合わせて分野ごとの個人賞も選ばれる。またアニメファンが投票するアニメファン賞もあり、いまのアニメを広く見渡す。

 『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は京都アニメーションが制作し、2020年9月18日に全国公開された。京アニメらしい丁寧な作画・美術、そしてテレビシリーズから続く、人間味溢れるドラマが高く評価された。劇場興行収入も20億円を超える大ヒットになっている。
 『映像研には手を出すな!』は大童澄瞳氏の人気マンガを原作に、鬼才・湯浅政明がテレビアニメに挑んだ。躍動感たっぷりの絵とストーリーが話題になった。湯浅監督のテレビシリーズが東京アニメアワードで受賞するのは、『ピンポン THE ANIMATION』(第14回グランプリ)、『四畳半神話大系』(第10回優秀賞)と実に3回目だ。

 個人賞は今年は5部門から5人、[原作・脚本]に『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の吉田玲子氏、同じ『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』で美術監督を務めた渡邊美希子氏は[美術・色彩・映像]で選ばれた。
 [監督・演出]では大ヒット作『鬼滅の刃』の監督も務める外崎春雄氏。[アニメーター]部門の松島晃氏も『鬼滅の刃』に参加する。[音響・パフォーマンス]の梶浦由記氏は、直近では『Fate/stay night 【 Heaven’s Feel 】』、『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld』などがある。数々のアニメに関わり、日本の劇伴アニメ音楽で日本を代表する存在だ。

 東京アニメアワードフェスティバル2021(TAAF2021)は、2021年3月12日から3月15日までの4日間、東京・池袋にて開催する。

東京アニメアワードフェスティバル2021(TAAF2021)
https://animefestival.jp/ja/

■作品賞
劇場映画部門 『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』
テレビ部門 『映像研には手を出すな!』

■個人賞
[原作・脚本] 吉田玲子
[監督・演出] 外崎春雄
[アニメーター] 松島晃
[美術・色彩・映像] 渡邊美希子
[音響・パフォーマンス] 梶浦由記

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