日本のアニメ産業1兆8253億円、前年比12%増 海外・ライブが急伸 「アニメ産業レポート2016」刊行

2015年の国内アニメ産業市場

テレビ、映画などで大型ヒットの相次ぐアニメだが、2015年の日本のアニメ産業が前年比で二桁成長となったことが明らかになった。一般社団法人日本動画協会は「アニメ産業レポート2016」を2016年9月30日に発刊する。レポートによれば2015年のアニメ産業市場は1兆8253億円となり、前年比12.0%増となった。これはユーザーの消費金額をベースにテレビ、映画、映像ソフト、配信のほか商品化や音楽、海外、遊興、ライブエンタテイメントなどの関連市場を合計したものだ。
2015年はとりわけ中国向けの配信権販売などが伸びた海外が78.7%増と急伸したほか、アニソンやミュージカル、展覧会などのライブエンタテイメントも68.2%増と大きく伸びた。アニメから派生する関連分野の勢いの強さが際立った。
またアニメ製作会社の売上げに基づいた狭義のアニメ市場は2007億円だった。前年の1863億円から7.7%の増加となった。こちらも海外向け(349億円)、ライブエンタテインメント(26億円)が大きな伸びとなり、映画、配信、音楽も堅調だった。

「アニメ産業レポート」は日本動画協会がアニメ産業の現況を捉えるべく、2009年より国内市場の調査、集計、分析をしている。アニメ産業の動向を知る基礎資料として活用されている。市場全体の数字に加えて、各メディアや分野についてもより細かな数字を明らかにしている。
2016年版には専門家による各分野の解説、分析を掲載している。2015年のアニメ産業の総括、分野別解説、海外動向、制作会社立地動向などで74ページにもなる。グラフや表、資料も多く含まれた。加えて原口正宏氏(リスト制作委員会)による「アニメ全作品 年間パーフェクト・データ」(74ページ)も内包し、ボリュームたっぷりになった。

「アニメ産業レポート2016」の価格は税別6000円、秋葉原の東京アニメセンター オフィシャルショップや京都国際マンガミュージアム ショップで店頭販売する。エスピーアイ・インフォメーションのWebサイトでは書籍版とダウンロード版の通信販売も行う。
また10月21日には都内で執筆者の登壇による刊行記念セミナーを開催。詳細は後日、告知される。

「アニメ産業レポート2016」
発行元: 一般社団法人日本動画協会 発行日: 2016年9月30日
A4/ 本文74P、付録74P + 折込図表4面
価格: 6,000円(本体価格)

[内容]
(1)2015年アニメ産業総括(市場動向概観/ 企業動向概観/注目の動向)
(2)各分野解説(TVアニメ/ 劇場アニメ/ ビデオパッケージ/ ネット配信/アニメ商品化第二次利用/ アニメ音楽/ ライブエンタテイメント)
(3)海外動向
(4)制作会社立地動向
(付録)「2015年アニメ全作品年間パーフェクト・データ」
(資料)日本のアニメ市場の推移/日本のアニメ業界・アニメ市場の近年の動向/日本のアニメの海外展開/日本のアニメ制作会社の分布

[執筆者]
増田弘道  (アニメ産業研究家、ビデオマーケット常勤監査役)
氷川竜介  (アニメ・特撮評論家、明治大学大学院客員教授)
数土直志  (ジャーナリスト)
陸川和男  (キャラクター・データバンク代表取締役社長、一般社団法人キャラクターブランド・ライセンス協会理事・事務局長)
森祐治   (電通コンサルティング取締役シニア・ディレクター、亜細亜大学都市創造学部大学院アジア国際経営戦略研究科特任教授)
長谷川雅弘 (ヒューマンメディア プロデューサー)
原口正宏  (リスト制作委員会)

[販売] 
通信販売 エスピーアイ・インフォメーションWebサイト(9月30日14時より販売)
【ダウンロード版】 http://www.spi-information.com/report/13860.html
【書籍版】 http://www.spi-information.com/report/13859.html
店頭販売 東京アニメセンターオフィシャルショップ@akibainfo.
     京都国際マンガミュージアムショップ

[広告]
2017年3月25日発売
『誰がこれからのアニメをつくるのか? 中国資本とネット配信が起こす静かな革命』

数土直志(著) 
(星海社新書) 税込:950円

[Amazonへのリンク] https://goo.gl/jfPJ4h

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