日本テレビホールディングスは、2018年3月期第1四半期の決算を7月28日に発表した。連結売上高は1032億8700万円と前年比2.4%の小幅増、また営業利益121億6000万円(15.5%減)、経常利益151億5500万円(6.5%減)、当期純利益100億4700万円(11.7%減)となった。
売上高は地上波テレビの広告収入の増加のほか、動画配信のHuluの増収、さらにアンパンマンミュージアムを運営するACMを連結子会社化したことも影響した。利益面では設備費の減価償却、Huluのコンテンツ費用拡大が響いた。
Huluを運営するHJホールディングスの売上高は43億5500万円(13.6%増)と順調に拡大している。一方で、有料会員数は、2017年6月末の段階で154万7812人だった。これは17年3月期末に比べて3783人の減少となる。日本テレビがHuluを取得してから初めての純減である。
5月に従来のプラットフォームをこれまでの米国Huluのものから独立させ、独自のシステムに移行した際にシステムトラブルが発生した影響を受けた。日テレHDは解約増が一時的に生じたが、現在は沈静化しているとする。
しかし、今後も課題は多い。何よりもコンテンツの獲得競争が激化している。営業赤字が前年同期の2億300万円から、11億400万円に急拡大したことからも分かる。HJホールディングスは、米国Hulu、ヤフー、東宝などを7月に出資者に加える増資を実施した。コンテンツとネットワーク、そして資本の強化で生き残りを目指す。
日テレHDの連結子会社のアニメ製作会社タツノコの決算も明らかになっている。こちらは売上高が39.5%増の4億4800万円に大きく伸びた。営業利益は700万円、経常利益は800万円、当期純損失が4500万円である。
さらに映像音楽ソフトのバップの売上高は35億1700万円で6.8%の増加。営業利益は1億4700万円(3.4%増)、経常利益は1億7700万円(3.1%減)、当期純利益は1億3700万円(14.3%減)だった。