国内玩具市場前年並み 3年連続8000億円超 TCG市場は再び1000億円の大台に

ファイナンス決算

 2017年6月1日から4日まで、今年で56年目を迎える東京おもちゃショーが開催される。国内最大規模の玩具見本市として、例年、国内外からの多くの来場者で賑わう一大イベントだ。
 この開催に先立って、一般社団法人 日本玩具協会は恒例の2016年度の国内玩具市場規模を発表した。全体で8031億円、前年比で0.3%増となる。ほぼ前年並みだが2014年度から3年連続で8000億円を超える、高止まりした状態となる。玩具市場の堅調さを感じさせるものだ。

 「リカちゃん」「メルちゃん」「アンパンマン」「トミカ」「仮面ライダー」などの定番商品、定番キャラクターが引き続き好調だった。加えて、「ベイブレードバースト」や「うまれて!ウーモ」とういったヒット新商品が牽引した。
 しかし、玩具関連市場では、カプセル玩具が277億円10.9%マイナス、長期低落傾向が続いている。玩菓も468億円で10.0%減と、関連市場も含めるとマイナスになる。

 分野ごとでは、8.8%増となった「カードゲーム、トレーディングカード(TCG)」が1045億6400万円と再び1000億円の大台に乗せた。「デュエル・マスターズTCG」と「遊戯王OCG」が好調だったとしている。2015年度の劇的な回復、2年連続の高い伸びはTCG復活を感じさせる。
 男児キャラクターでも「ベイブレードバースト」が大ヒットし、前年比2.2%増を支えた。バトル系の玩具が男児に人気を集めているようだ。
 市場が大きかったのは「知育・教育」で1698億5600万円(1.3%増)、プラモデルやフィギュアを含む「ホビー」は1325億3500万円だが6.3%減だった。「ぬいぐるみ」は好調で15.9%増で、226億1900万円である。

 日本玩具協会は、2017年4月末から5月にかけてのゴールデンウィーク商戦で、前年を超える売り上げ実績となり、2017年も好調なスタート切っているとする。今後さらに玩具需要が増す、夏休み、そしてクリスマス商戦に期待をかける。
 今回、東京おもちゃショーで発表される各社の新商品が、そうした需要喚起の鍵となる。東京おもちゃショーは、1、2日を業界関係者だけのビジネスの日としているが、3日、4日は一般の人でも無料で入場できる。

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