米国で「東京喰種」が絶好調 第1巻がNYタイムズのランキングで1年以上ベスト10に


米国では日本のマンガ・アニメが根強い支持があり、近年はインターネットを通じて日本の人気もいち早く波及する。作品のブームも、日米ほぼ同時に湧き起こる。しかし一方で、米国ならではのファンに刺さる作品も存在する。そんなひとつが、石田スイによるマンガ『東京喰種トーキョーグール』だ。
人を喰らう「喰種(グール)」が存在する街・東京で、半喰種となってしまったカネキの運命を描く。日本でも人気が高いが、米国ではとりわけマンガファンからの支持が高い。

米国では現地大手の翻訳出版社VIZ Mediaが2015年6月16日に第1巻を発売したところ、たちまち人気を呼び7月5日発表のニューヨークタイムズ紙の週間マンガランキング(日本マンガだけの部門)の1位に立った。その後発売された第2巻から第7巻まで、いずれも1位になっている。第1巻は直近のベスト10でも第10位、通算57週間連続でベスト10ランキングを維持している。その間、8回にわたりトップに輝いた。
またポップカルチャー業界のビジネス情報を提供するICv2は、2015年秋期(Top 10 Manga Franchises–fall 2015)の人気マンガベスト20で『進撃の巨人』に続いて2位とした。7月末に発表された2016年春期(Top 10 Manga Franchises–Spring 2016)でも『NARUTO』に続き2位である。『東京喰種トーキョーグール』は、今や日本マンガの米国での大ヒット作とされる『NARUTO』や『進撃の巨人』と並ぶビッグタイトルである。

飛び抜けたヒットを実現したのは、様々な理由がありそうだ。もともと米国ではゾンビやヴァンパイヤがモチーフとなった作品は人気になる傾向が強かった。また食人という衝撃的なテーマは、ここ数年日本マンガ市場を牽引した『進撃の巨人』が開拓したファンに受け入れられやすかった。
さらにマーケティングのタイミングもある。マンガ刊行の直前に展開したテレビアニメとの連動、さらに日本より単行本(グラフィックノベル)の刊行が遅れる一方で、刊行が始まるとわずか1年で6冊と矢継ぎ早の刊行でファンのニーズに応えた。
アニメでは現在新たな制作はないが、マンガでは続編、スピンオフもあり、作品は豊富だ。さらに2017年には日本で実写映画が公開される。『東京喰種トーキョーグール』が、今後どのように米国での展開を進めるのか注目される。

出版元のVIZ Mediaは、『東京喰種トーキョーグール』以外もマンガ出版が堅調である。先のICv2の2016年春期では、1位『NARUTO』、2位『東京喰種トーキョーグール』のほか、『ワンパンマン』(4位)、『ドラゴンボール』(7位)、『デスノート』(9位)と10作品のうち6作品を占めている。とりわけ『ワンパンマン』は、『東京喰種トーキョーグール』と同様に日本以上に北米での人気が高くなっている。

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