アミューズ第1四半期決算は減収減益 東京ワンピースタワーも低調

ファイナンス決算

音楽大手アミューズの2017年3月期第1四半期の連結決算は減収減益と苦戦した。第1四半期の売上高は116億8800万円(20.1%減)、営業利益が12億8000万円(52.5%減)、経常利益は12億5500万円(54.4%減)、当期純利益は6億300万円(66.0%減)である。
前年同期に比べて大型コンサートツアーが減少したことが響いた。イベント収入だけでなく、コンサートグッズの販売も減少した。また映像事業やテーマパークなどのプレイスマネージメント事業が低調だった。

アーティストマネージメント事業は売上高99億6600万円(18.7%減)、営業利益は14億9800万円(42.4%減)。Perfumeやflumpool、SEKAI NO OWARI、BABYMETALなどが中心となった。
ライセンスなどのコンテンツ事業は売上高9億100万円(38.4%増)、営業利益は3億8400万円(52.1%増)である。サザンオールスターズ、福山雅治、BEGINなどの旧譜が中心だが、利益率が高く、利益面で貢献している。

アミューズは音楽以外のエンタテイメント分野への多角化も進めているが、期中は苦戦した。プレイスマネージメント事業は売上高5億2700万円(37.5%減)に対して、セグメント損失が3億800万円と大きくなっている。東京港区でグループ会社が運営する人気マンガ・アニメ『ONE PIECE』のテーマパーク「東京ワンピースタワー」の入場料収入が低調であった。
また映像作品の出資などが中心のメディアビジュアル事業は売上高2億9100万円(66.6%減)、営業損失100万円とこちらもマイナスだった。収入の中心は実写映画『進撃の巨人・前編』のDVD販売分配収入、映画『岸辺の旅』劇場配給分配収入、そして映画『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』テレビ放映販売分配収入などである。

アミューズは2017年3月期通期連結でも、減収減益を予想する。売上高は410億円(9.9%減)、営業利益は39億円(34.8%減)、経常利益は39億7000万円(32.2%減)、さらに純利益は24億円(32.3%減)を見通す。
また、今期は海外ビジネスの比重が増しそうだ。アミューズはビジネスにおける重要性が増したとして、台湾の雅慕斯娯樂股份有限公司、香港のAmuse Hong Kong Limited、中国の艾米斯传媒(上海)有限公司(中国)の3社を連結決算に加えた。
さらにヨーロッパでのアニメ関連ビジネスの拡大を目的に、ランティスと共同出資でAmuseLantis Europe S.A.S.をフランスに設立した。こちらも連結決算に含まれる。

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