プロダクションI.G代表取締役社長に和田丈嗣氏が就任、石川光久氏は代表権のある会長へ

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 アニメーション制作大手のプロダクション I.Gの代表取締役社長が交代する。現・取締役副社長の和田丈嗣氏が代表取締役社長に昇格、現・代表取締役社長の石川光久氏は代表取締役会長に異動する。
 石川氏は持株会社のIGポート代表取締役社長を兼任しており、経営の重点をグループ全体に向けることになりそうだ。また和田氏もIGポートの別のアニメーション制作会社であるウィットスタジオの代表取締役社長を務めている。こちらも引き続きとどまりグループ内の主力制作会社2つの経営を担う。プロダクション I.Gの定時株主総会を経て正式な異動日を決定する。

 プロダクションI.Gは、1987年に竜の子プロダクションのスタッフであった石川光久氏がアイジータツノコとして設立、93年よりプロダクション I.Gの社名を使用している。『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』や『PSYCHO-PASS サイコパス』、『ハイキュー!!』などの代表作がある。劇場映画でも定評があり、国内外のアニメーション業界やアニメファンにもよく知られた存在だ。現在はIGポートを持株会社にプロダクションI.Gのほか、ウィットスタジオ、シグナルMD、マッグガーデンなどのグループ会社で構成される。グループ売上高は22年6月期で118億円を見込む。
 2005年にはジャスダック市場に株式上場、業績を拡大してきたが、創業者である石川氏の存在感は依然大きい。創業以来、プロダクションI.GとIGポートの代表取締役社長は石川氏が務めてきた。今回の和田氏のプロダクション I.G代表取締役社長就任は、次世代に向けたIGポートグループの新たな動きと言えそうだ。

 和田氏は、1978年生まれ。ネットワークソリューションのシスコシステムズを経て、2005年にプロダクション I.Gに入社した。2012年にはIGポートのグループ会社ウィットスタジオを設立、代表取締役社長に就任している。ウィットスタジオでは『進撃の巨人』、『甲鉄城のカバネリ』などのヒット作を手がけた。2020年8月からはプロダクション I.Gの取締役副社長も兼務している
 今後は老舗のアニメスタジオと新興アニメスタジオのふたつの経営の指揮を執る。他にみられないかたちだけに、その手腕に注目が集まりそうだ。

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