国内コミック市場0.4%増の4454億円 デジタル急伸で前年並み維持

マンガ

 出版科学研究所が明らかにした2016年の国内のマンガ(コミック)市場の推定販売金額は、紙での出版販売とデジタル販売を合算して4454億円となった。これは前年2015年の4437億円と比較して0.4%増となる。また前々の4456億円でとほほ同水準だ。
 2016年は、マンガ単行本の売上が7.4%減の1947億円、マンガ雑誌の売上が12.9%減の1016億円と紙全体では9.3%減と引き続き落ち込んだ。しかし、デジタルマンガの市場が急伸、27.5%増の1491億円となった。紙の落ち込みをデジタルの成長で補ったかたちである。

 全国出版協会・出版科学研究所は出版ビジネスの振興を目的にする調査機関で、毎年、出版市場の規模を調査し、公表している。近年のデジタル市場の成長から、2016年からデジタル出版の市場調査も始めている。
 デジタルの市場規模が明らかになることによって、書籍・雑誌の売上減少によって不況とされてきた出版ビジネスの別の面が明らかになってきた。紙だけに限ればマンガ市場は15年連続の減少で、2963億円と90年代半ばの約半分まで縮小したことになる。
 しかし、デジタル市場を加えると2008年の4483億円に匹敵する規模になる。市場の縮小というよりも市場の変化といったほうがぴったりくる。

 市場の算出が従来の紙出版と異なるデジタル市場だが、出版科学研究所は作品単体として配信されているものをデジタルコミックスとする。こちらが市場の大半占めて前年比27.1%増の1460億円と、マンガ単行本の1947億円に迫る規模にまで成長している。
 一方でデジタルマンガ誌は31億円と、まだまだ小さな市場だ。しかし伸び率は前年比55.0%増で、今後はこちらの拡大が期待される。
 またデジタルマンガ誌には、comicoやMangaBOXといった無料で閲覧できるものも少なくない。代金のやりとりがないため市場規模には含まれないが、これらを加えるとマンガは依然、多くのファンを持っていると言っていいだろう。

 出版科学研究所はマンガだけでなく、2016年の出版全体の市場規模も明らかにしている。こちらもマンガ市場と同様の傾向となっている。
 紙とデジタルを合算した市場は1兆6618億円と、2015年の1兆6722億円とほぼ同水準であった。書籍と雑誌は1兆4709億円と3.4%減少したが、デジタル出版が好調だった。前年比27.1%と大きな成長を維持して1909億円となり、紙での減少を補った。

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