新千歳空港国際アニメーション映画祭、コンペ作品発表 若手から巨匠まで

アワード/コンテスト

 2017年11月2日から5日まで、北海道千歳市で「第4回 新千歳空港国際アニメーション映画祭」が開催される。国際空港をメイン会場にする意表を突いた映画祭として話題を読んだが、当初から上映ラインナップの確かさが注目されている。
 短編アニメーションのコンペティションを中心に国内外のアニメーション作家の最新動向を提示する一方で、劇場アニメ、テレビアニメでは一般にもお馴染みの作品が多く登場する。多角的な視点を持ち込むことで、アニメーション文化の豊かさ、楽しさを演出する。

 8月28日には、このうちインターナショナルコンペティション、日本コンペティションのコンペイン(ノミネート)作品が発表された。スタートから4年目の映画祭ではあるが、応募作品は世界85ヵ国・地域から2037作品にも達した。このなからインターナショナルコンペティションが35本、インターナショナルコンペティション ファミリー9本、日本コンペティションが13本選ばれた。コンペインはかなり狭き門と言っていいだろう。
 選出された中には、イギリスのフィル・ムロイの『Endgame』、山村浩二『怪物学抄』といった巨匠の作品も見られる。一方でデヴィッド・オライリー『Everything』のようなジャンルを超えて活躍する若手もいるなど多彩なラインナップだ。
 
 日本からは山村浩二のほか、国際映画祭でお馴染みの折笠良の『Echo Chamber』、薄羽涼彌の『見なれぬものたち』。オランダの作家ヨハン・ライマが日本で制作した『Extrapolate』や、日本人作家・桑畑かほるとマックス・ポーターがフランスで制作した『Negative Space』もある。アニメーション制作のボーダレス化を感じさせる作品群だ。
 日本の若手作家の作品を観るのであれば、日本コンペティションにそうした作品が集まっている。日本作品が多く観られるのは、日本開催の映画祭ならではのメリットだろう。

 またこれらの作品の中から、各アワードを決定する国際審査委員も発表されている。こちらも多彩な顔ぶれだ。ザグレブ国際アニメーション映画祭でプログラム・アドバイザーの経験も多いスロベニアのイゴール・プラッツェル、インタラクティブコンテンツにも積極的に取り組むスイスのミヒャエル・フライ、ロシア出身の注目作家アンナ・ブダノヴァ、中国をベースに国際的に活躍するリュウ・ジアン。日本からは『緑子/MIDORI-KO』で知られる黒坂圭太が加わる。
 アワードの受賞作品、受賞者は映画祭期間中に発表される。なお今後、さらにミュージックアニメーションコンペティションノミネート作品も発表を予定している。

第4回 新千歳空港国際アニメーション映画祭
http://airport-anifes.jp/

2017年11月2日(木)~5日(日)
新千歳空港ターミナルビル(ソラシネマちとせなどを予定)
主催: 新千歳空港国際アニメーション映画祭実行委員会

[インターナショナルコンペティション]
『A Festive Wind』 Marjolaine Perreten (スイス、フランス)
『Airport』 Michaela Müller (スイス)
『Alphonse Gets Lost』 Jean-Luc Greco, Catherine Buffat (フランス)
『Amalimbo』 Juan Pablo Libossart (スウェーデン、エストニア)
『Dolls Don’t Cry』 Frédérick Tremblay (カナダ)
『Echo Chamber』 折笠良 (日本)
『Elastic Recurrence』 Johan Rijpma (オランダ)
『Endgame』 Phil Mulloy (イギリス)
『Everything』 David OReilly (アメリカ)
『Extrapolate』 Johan Rijpma (日本、オランダ)
『Lovestreams』 Sean Buckelew (アメリカ)
『Manivald』 Chintis Lundgren (エストニア、クロアチア、カナダ)
『Martin Pleure』 Jonathan Vinel (フランス)
『Mind Frame』 Jake Fried (アメリカ)
『Negative Space』 Max PORTER & Ru KUWAHATA (フランス)
『怪物学抄』 山村浩二 (日本)
『Ocean』 Renato Duque (ブラジル)
『Orogenesis』 Boris Labbé (スペイン、フランス)
『Out in the Open』 Isobel Knowles & Van Sowerwine (オーストラリア)
『Pattern Language』 Peter Burr (アメリカ) 
『Pussy』 Renata Gasiorowska (ポーランド)
『Rainbow』 KANG Heekyung (韓国)
『Riot』 Frank Ternier (フランス)
『Scavengers』 Joseph Bennett, Charles Huettner (アメリカ)
『Silence』 Aoun Chadi (レバノン)
『Six God Alphabet Peter』 Peter Millard (イギリス)
『Spank Shot』 Gina Kamentsky (アメリカ)
『The Fish Curry』 Abhishek Verma (インド)
『The Full Story』 Daisy Jacobs, Chris Wilder (イギリス)
『The Future』 Greg Sharp (オーストラリア)
『The Last Eye』 Xavier Ducry (スイス)
『Time Rodent』 Ondřej Švadlena (フランス)
『Ugly』 Nikita Diakur (ドイツ)
『Ulysses』 CAO Shu (中国)
『見なれぬものたち 薄羽涼彌 (日本)

[インターナショナルコンペティション ファミリー]
『(OO)』 Seoro Oh (韓国)
『Elu enne elu』 Rao Heidmets (エストニア)
『Heads Together』 Job, Joris & Marieke (オランダ)
『Hedgehog’s Home』 Eva Cvijanović (カナダ、クロアチア)
『『Land without Evil』 Katalin Egely (アルゼンチン、ハンガリー)
『Power』 Dana Sink (アメリカ)
『Robo-Ghost』 Leonid Kalyadin (ロシア) 
『The Sled』 Olesya Shchukina (ロシア)
『We’re Human, After All』 Jan Míka (チェコ共和国)

[日本コンペティション]
『むかしの山』 辻直之
『死ぬほどつまらない映画』 関口和希 
『染色体の恋人』 矢野ほなみ 
『Pivot』 佐竹真紀
『AEON』 宮嶋龍太郎
『Mad Love』 山田遼志
『here AND there』 小光
『電気100%』 幸洋子 
『Bulse』 野々上聡人
『心悸の均衡』 高橋良太
角銅真実『窓から見える』 山形一生 
Special Favorite Music『Royal Memories』 奥田昌輝
ENJOY MUSIC CLUB『そんな夜』 WHOPPERS (サヌキナオヤ & ずっく)

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