
映画大手の東宝が、2025年10月15日に2026年2月期第2四半期の決算を発表した。同社が配給する「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章猗窩座再来」や『国宝』のヒットもあり、連結売上高は1916億7700万円と前年同期を17.1%上回った。
営業利益は411億4600万円(0.6%増)、経常利益が421億9200万円、当期純利益が334億5000万円(26.3%増)。利益面でも前年を上回った。
好調だったのは映画事業だ。『鬼滅の刃』や『国宝』のヒットが大きく、前年あった『ゴジラ‐1.0』の配信収入がなくなった分も大きくカバーしている。『名探偵コナン 隻眼の残像』、『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』、「劇場版『TOKYOMER~走る緊急救命室~南海ミッション』」ほかヒット本数も多かった。映画事業の売上は1037億900万円(30.3%増)、営業利益は231億9300万円(13.4%増)と二桁増収増益だ。
演劇事業は帝国劇場が休館中だが、売上106億9800万円(7.2%増)、営業利益が99700万円(19.6%減)だった。東京ガーデンシアターで興行した『ナイツ・テイル-騎士物語-ナイツ・テイル-騎士物語-』が好調だった。
不動産事業は売上393億1400万円(0.3%増)、営業利益104億6300万円(18.3%増)。不動産賃貸の高稼働が続いている。
今期より新たに設けられたIP・アニメ事業は、売上373億1300万円(9.0%増)と成長が続いている。TOHO animationの『薬屋のひとりごと』、『呪術廻戦』、『ハイキュー』が主力作品で、国内外の配信権利用の貢献が大きかった。TOHO animationの売上の3割強を占める海外売上は80億円で、『呪術廻戦』、『僕のヒーローアカデミア』 が中核となっている。
また増収要因として、近年、M&Aでグループに加わったアニメーション制作のサイエンスSARUと海外アニメ事業のGKIDの貢献が言及されている。
一方で営業利益は106億9800万円と19.5%の減少となった。のれんの償却が発生したほか、前年同期にあった『ゴジラ-1.0』、『葬送のフリーレン』などのパッケージ販売がなくなった反動、TOHO animation の物販の減少などが響いた。








