2024年11月14日、円谷フィールズホールディングスは、2025年3月期第2四半期(中間)決算を開示した。事業の主力商品が下期重点になっていることから遊技機関連のPS事業の売上が伸びず、ホールディングス全体の業績は前年同期比で減収減益となった。
連結売上高は457億6000万円の31.7%減、営業利益は40億7100万円(24.2%減)、経常利益は53億3000万円(9.8%減)、純利益は28億2300万円(31.5%減)である。ただし第3四半期以降は順調としており、当初見通しの通期連結の増収増益は据え置いた。
一方で、映像製作や映像作品から派生する商品化、ライセンス収入は好調だった。コンテンツ&デジタル事業部門の売上高は79億9600万円(7.9%増)、営業利益は21億1700万円(6.9%増)である。売上高で1/5以下の同部門が営業利益の半分を稼ぎ出す。
コンテンツ&デジタル事業部門のなかでも、円谷プロダクションの伸びが目立つ。上半期の売上高56億9700万円は前年同期比で16.3%増である。
このうちMDライセンス(商品ラインセンス)が39億7200万円(15.9%増)、映像・イベントが15億6900万円(1.2%増)だ。さらにMDライセンスは海外が伸びており、前年比35%増の31億7000万円は国内8億200万円の3倍以上となった。海外市場の開拓が進展していることが分かる。MDライセンスで大きな割合を占めている「トイ&ホビー」のほか、「ライフスタイル」、「食品」と様々な分野が成長している。
売上げではMDライセンスより小さいが、キャラクターの認知をあげる映像は重要な役割がある。今期は7月に放送開始した『ウルトラマンアーク』が中心で、国内だけでなくアジアの主要な国と地域で同時期放送・配信をしている。
またNetflixにて独占配信する『ウルトラマン: ライジング』は、公開初週の視聴ランキングでグローバル2位となった。映像事業収入に貢献があった。