映画、アニメーション、マンガなどのグローバル規模の海賊問題が依然深刻な中で、各国が協調して海賊版対策に取り組む国際組織「国際海賊版対策機構/International Anti-Piracy Organization (IAPO)」が創設される。日本のコンテンツ海外流通促進機構(CODA)や米国のモーション・ピクチャー・アソシエーション(MPA)、韓国の韓国著作権保護院(KCOPA)、中国の中国版権協会、さらにASEAN各国が参加する予定だ。
IAPOは各国間でホットラインを設置し、海賊版問題の最新情報を共有する。また定期的にセミナーやシンポジウムなどを開催することで、各国の海賊版対策の向上を目指すとしている。代表世話人はCODAが担当し、2022年4月の設立を目指している。
CODAは2002年に海賊版対策を担う組織として設立され、海外関係機関と共同してエンフォースメント(権利行使)などの成果をあげてきた。またユーザー向けの啓蒙活動や情報共有のための国内外をテーマにしたシンポジウムやセミナーにも取り組む。
しかしデジタル化・ネットワーク化の進展でインターネット上の海賊版の状況は依然深刻な状況になっている。そこで国際連携・国際執行は強めることでこれに対抗する。
IAPOの構想はかねてより日本政府やCODAが進めてきたもので、2021年9月にフィリピンで開催された東南アジア諸国連合知的財産権執行専門者ネットワーク会議でCODAが提言した。この場で各国の賛同を受けて、実現につながった。
コンテンツ海外流通促進機構(CODA)
http://coda-cj.jp/