開催4年目 京都国際映画祭にアニメーション部門を創設、短長編を上映

映画ビジネスのニュース

 2014年に京都映画祭を引き継ぐかたちでスタートした「京都国際映画祭」が、2017年よりアニメーション映画にも取り組む。映画祭は本年の映画部門で、新たにアニメーションカテゴリーを加えることを明らかにした。
 また京都を舞台にしたテレビアニメ『有頂天家族』とコレボレーションする。同作をナビゲーターとして、新設カテゴリーをアピールする。『有頂天家族』は森見登美彦の同名小説を原作に、P.A.WORKSがアニメ化する。京都に住む狸の兄弟を中心に、ファンタジックなストーリーが展開する。京都特別親善大使にも任命されており、今回も京都のアピールに一役買う。

 京都国際映画祭は、映画を中心に京都の文化をアピールするイベントとして映画上映とアート作品の展示を中心に開催されている。映画とアートが融合するユニークなコンセプトを持っている。2016年は開催4日間で108作品を上映、約360のアートを展示した。期間中の来場者数は約28万人にもなった。
 映画関係者のためのアワードも設けられており、牧野省三賞を篠田正浩氏、三船敏郎賞を阿部寛氏が受賞した。公募作品から選ばれるクリエイターズ・ファクトリーにも各賞が設けられている。
 2017年は10月12日から15日の4日間を予定している。秋の京都の盛り上げに、映画、アート、それにアニメーションが加わることになる。

 京都国際映画祭は開催に向けて、9月16日、17日の2日間、やはり京都市内で開催される「京都国際マンガ・アニメフェア 2017」にブース出展をする。新たに加わったアニメカテゴリーのPRを行う。
 近年、映画の中におけるアニメの存在感が広がっているが、京都国際映画祭はアニメを取り込むことでより広い層にイベントをアピールすることになる。

京都国際映画祭
http://kiff.kyoto.jp/

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