『君の名は。』や『すずめの戸締まり』など新海誠監督作品でお馴染みのコミックス・ウェーブ・フィルム(CWF)がショートアニメ『初恋のにおい』を制作、5月20日から公開している。作品はCWFのアニメーター・高木麻穂が監督を務める。女性シンガー藤原さくらの楽曲に、少女の想いを乗せた映像に仕上げた。
監督の高木麻穂は、『映画ドラえもん のび太の宝島』や『天気の子』でアニメーターとしてのキャリアを重ねた。『すずめの戸締まり』では原画だけけでなく、プロップ設定などでも担当。さらにポケットモンスターWCS2023のために制作したCM『キミに会えた!』では、キャラクターデザインと総作画監督を務めるなど活躍の場を広げている。
コミックス・ウェーブ・フィルムは、コミックス・ウェーブを前身に2007年に設立されたアニメ企画・製作・制作・配給の会社だ。インディーズシーンから世界的監督となった新海誠と長年協業を続けている。並行してインディーズや若い才能の発掘にも取り組んできた。
新鋭のアニメーターを起用する『初恋のにおい』もそんなひとつになる。本作は高木麻穂の初監督作品で、制作にあたっては少数精鋭でセクションにこだわらない自主制作的な手法を取り入れた。
そんな高木が選らんだ題材は、高木監督がファンであった藤原さくらの楽曲とのコラボレーションである。監督の「失恋した女の子目線での、泣きつかれた後に、ふと歌い出してまた泣けてしまうイメージ」「さくらさんの歌声特有のさわやかさ」といったコンセプトをもとに、何度も打ち合わせを重ねながら映像・音楽を生み出していった。藤原さくらは、今回のために新曲を書き下ろした。
「誰もが生活の中でふと感じる懐かしいにおいの中に、もう戻らない“初恋の思い出”を重ねてしまう少女の淡い物語」に仕上がっている。
作品は藤原さくらのオフィシャルYouTubeチャンネルにて公開 されている。新しい才能はここで確認出来る。
監督:高木麻穂
楽曲『初恋のにおい』:藤原さくら(作詞・作曲)
アニメーション制作:コミックス・ウェーブ・フィルム