2019年4月6日から20日まで、中国で北京国際映画祭が開催される。中国の国際映画祭と言えば。毎年6月に実施される上海がよく知られているが、今年で9回目を迎える北京も年々その規模を拡大し、話題になることが増えている。
2019年は映画祭のひとつとしてアニメーションにフォーカスする。米国ロサンゼルスの「Animation is Film映画祭」と協力して「Animation is Film 北京」を実施する。
「Animation is Film映画祭」は、米国の映画配給会社GKIDSとフランスのアヌシー国際アニメーション映画祭、映画メディアのヴァラエティが主催するものだ。それだけに北京でも、良質の作品が多く並ぶ。
なかでも企画の目玉となるのがロサンゼルスでも行われた「細田守特集」である。『未来のミライ』の中国プレミアをはじめ、『時をかける少女』、『サマーウォーズ』、『おおかみこどもの雨と雪』、『バケモノの子』と5作品がまとめて上映される。中国で細田守が注目を高めそうだ。
日本からはこのほかスタジオポノックのオムニバス『ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-』、『ドラゴンボール超 ブロリー』、『ペンギン・ハイウェイ』が中国プレミアとなる。アジア地域の映画祭だけに、作品の相性はよさそうだ。
もちろん各国の映画もトップクラスである。3月の東京アニメアワードフェスティバルの長編部門グランプリの『アナザー デイ オブ ライフ』、新千歳やオタワでグランプリになった『This Magnificent Cake!』も中国プレミアとなる。ハンガリーの『Ruben Brandt, Collector』、ブラジルの『Tito and the Birds』、スペインの『Buñuel in the Labyrinth of the Turtles』と話題作が並ぶ。
中国ではこうした映画祭向け作品の公開はあまり多くなく、興行成績も必ずしもよくない。それだけにまとまった上映は貴重な機会になりそうだ。
また、実写邦画も多く上映される。グランプリ天壇賞を競うオフィシャルコンペティション15本のひとつに阪本順治監督の『半世界』が選ばれた。
さらに「2019北京・日本映画週間」が実施される。日本の最新作、話題作6本『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』、『あいあい傘』、『エリカ38』、『そらのレストラン』、『九月の恋と出会うまで』、『雪の華』が予定されている。日本から監督や俳優陣が現地に訪れる作品もある。
第9回 北京国際映画祭
http://www.bjiff.com/enHome/
Animation is Film 北京
https://animationisfilm.com/beijing-2019/