イマジカグループ第2四半期黒字転換、配信好調の映像コンテンツが急回復

ファイナンス決算

 映像関連事業の大手社IMAGICA GROUPの業績が急回復している。前期は新型コロナ感染症の影響を受けた国内外のビジネス停滞で大幅な赤字に転落していたが、2022年3月期第2四半期は急回復をみせ黒字に浮上した。
 映像システム事業、映像制作サービス事業が減少した売上高は小幅マイナスとなったが、映像コンテンツ事業は大きく伸びた。連結売上高は338億4600万円(5.6%減)、営業利益4億3100万円、経常利益9億9900万円、当期純利益16億9400万円。いずれも前期は20億円から29億円の赤字であった。

 映像コンテンツ事業は、実写映像のロボット、アニメーションのOLM、ピクスなどから構成されている。売上高88億3300万円(22.9%増)で営業利益が1300万円。
 主力の映画、ドラマ、アニメが計画通りに進捗し、CM制作などは回復基調、オンライン配信の音楽ライブやミュージックビデオも好調だった。実写ドラマではNetflixオリジナルの『今際の国のアリス』といった大型作品があった。

 映像制作サービス事業はポストプロダクションやローカライズなどが中心になる。国内では動画配信向けのローカライズが大きく伸び、劇場向けのデジタルシネマサービスも劇場再開により復調傾向だった。TV番組・TV向けのポストプロダクションサービスも伸びている。海外では劇場映画の新作公開の遅れでデジタルシネマ向けサービスが伸び悩んだが、動画配信事業者向けのローカライズが順調だった。
 売上高は米国の連結子会社SDIメディアの売却で減少になったものの、粗利益が大幅に改善した。売上高184億5800万円(9.0%減)、営業利益2億200万円。

 フォトロンなどを中心に放送向けのシステム構築、映像伝送、ショリューションサービスなどを扱う映像システム事業は、減収減益だった。売上高は73億2100万円(18.1%減)、営業利益は4億8600万円(4.1%減)。
 ハイスピードカメラが海外で回復傾向だったが、国内で苦戦、放送局向け案件も不調だった。一方でCMオンライン送稿や映像・画像処理LSIは国内外で好調に推移した。またスポーツのライブ中継やアーカイブ映像の配信業は増収である。

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