衛星放送局BS11を経営する日本BS放送は、10月7日に2022年8月期通期決算を発表した。連結売上高は前年並みの122億5000万円(2.0%増))だったが、利益面では減少だった。営業利益が23億9400万円(10.3%減)、経常利益23億9500万円(12.6%減)、当期純利益(14.3%減)である。
放送事業と出版事業での利益減少が影響した。番組強化のための制作費、購入費、そして広告宣伝費などが増加したためだ。
日本BS放送は5つの重点施策を打ち出しており、そのうちひとつが「アニメ事業の強化と発展」になっている。具体的な施策には毎クール40タイトル以上の放送、アニメイベントの参加、メディアミックス・コラボレーションが挙げられている。テレビ放送は月曜日から日曜日までの22時から26時帯はほとんどがアニメ番組になるなど、重視ぶりが窺える。またアニメ関連番組では、大型アニソンイベント「Animelo Summer Live 2021 powered by Anison Days」の独占放送をする。
製作委員会への出資も力を入れている。とりわけ22年8月期は大きな成果がでた。出資した2本の劇場アニメがいずれも大きなヒットになったからだ。5月公開の映画『五等分の花嫁』が興行収入20億円、7月公開の映画『ゆるキャン△』は興行収入10億円をそれぞれ突破している。期間中の製作委員会出資による配当収入増加につながった。23年8月期でも引き続き、アニメ関連事業を積極的に押し進める方針だ。