「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」、北米週末興行27億円で1位発進

映画

 2022年8月19日に北米公開した『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』が、好調なスタートを切った。17日木曜日の先行上映も含んだ8月21日までの初週末興行は2010万ドル(約27億5000万円)になり、興行収入ランキング1位となった。
 2位となったのは同じ週末公開の『ビースト』、超巨大ライオンと戦う父娘の戦いを描いたサバイバルストーリーである。『ドラゴンボール超』の興収は本作のおよそ2倍であった。

 『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』は、世界的に人気の「ドラゴンボール」シリーズの劇場映画最新作だ。これまで手描き2Dを中心としていたのに対して全編3DCGを導入した意欲作として話題になっている。日本では6月11日全国公開、興行成績はこれまで約25億円となっている。北米初週末27億5000万円は、3日間で日本での数字を上回ったことになる。
 同じ19日にはメキシコでも公開、興行成績は370万ドル(約5億円)と、こちらも週末興行1位でスタートした。2位『Beast』との比較では約7倍にもなる。このほか18日からオーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチン、ペルーでも公開の5ヵ国の興行収入の合計は約7000万ドル、北米を加えると直近の週末に世界で約37億円を稼いだ計算だ。

 今回配給を手がけるクランチロールは、長い間ファニメーションブランドで「ドラゴンボール」シリーズを手がけてきた。2015年の『ドラゴンボールZ 復活の「F」』(2015)が800万ドル、『ドラゴンボール超 ブロリー』(2018)が3070万ドルといずれもミドルヒットになっている。こうした実績を受けて今回はスクリーン数を前回の『ブロリー』から倍以上になる3018スクリーン規模に拡大した。
 また『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』、クランチロールブランド初の配給となった『劇場版 呪術廻戦 0』でも大きなヒットを実現している。米国でも実力のある中堅配給会社とみられるようになりつつある。

 気になるのは、今後の数字がどこまで伸びるかである。初週末興行が2120万ドルと『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』とほぼ同じ水準だった『鬼滅の刃』の北米最終興行収入は4950万ドルだったが、これにどこまで迫り、超えていくのかが注目される。
 また今後はヨーロッパやアジア各国での公開も見込まれる。世界興収が日本での興行収入を大幅に上回ることが予想される。「ドラゴンボール」の世界ブランド化を象徴するものになりそうだ。

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