Netflix「幽☆遊☆白書」が週間グローバル1位(非英語シリーズ)、日本作品で初

Netflix「幽☆遊☆白書」

 2023年12月14日よりNetflixで世界同時配信となった実写ドラマ『幽☆遊☆白書』が、世界的な大ヒットでスタートを切った。12月18日に発表されたNetflixの公式ランキングGlobal Top 10(非英語シリーズ)の週間ランキングに初登場で第1位となったのだ。
 ランキングは12月11日から17日の1週間の視聴者数を集計したもので、『幽☆遊☆白書』はこのうち14日以降の4日間しか配信されていないが、2位を大きく引き離す視聴者数770万人だった。また英語シリーズを含めた全体でも世界第2位であった。

 『幽☆遊☆白書』は1990年から1994年まで、『HUNTER×HUNTER』などでも知られる冨樫義博が「週刊少年ジャンプ」に連載した人気マンガ。交通事故で死んだ中学生・浦飯幽助が、霊界探偵となって現世に生き返り、妖怪たちと戦うバトルアクションだ。
 1992年にはテレビアニメ化され3年間にわたり放送された。シリーズは海外にも輸出されて、世界的な人気を博している。この高い知名度が、本作の実写化の背景にもあるだろう。
 実写ドラマの製作は2020年12月に発表されたが、制作期間には5年を要した。日米グローバルチームが最先端の映像技術を注いだ大作だ。北村匠海、志尊淳、本郷奏多、綾野剛らキャスト陣も豪華な名前が並ぶ。当初から大きなヒットを目指していたと思われるが、狙いどおりの結果となった。

 これまでNetflixでは日本発の作品では、『今際の国のアリス』や『全裸監督』といった実写ドラマ、アニメシリーズ『範馬刃牙』などがヒット作品として知られている。しかし、週間グローバルTOP10(非英語シリーズ)1位には、いずれの作品も及ばなかった。
 今年は実写ドラマ『ONE PIECE』もNetflixで大ヒットしている。こちらは米国スタジオによる英語作品だが、日本の人気マンガを原作にしたことは共通する。これまで日本発のオリジナル配信番組はアニメが注目されることが多かった。しかし、相次いだ大型ヒットで、今後は日本の人気マンガを巨額の予算で実写化して大きなヒットを狙う。『幽☆遊☆白書』は日本発の実写ドラマの新たな時代を築くスタートになり、そんな新しい潮流も生まれそうだ。

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