少年ジャンプの海外向けマンガ配信「MANGA Plus」が課金サービスをスタート

スマートフォン

 集英社「少年ジャンプ」編集部は、2023年10月4日より海外向けマンガ配信サービス「MANGA Plus by SHUEISHA」英語版に、新たに定額制課金サービスを導入した。これまでは全て無料で閲覧できたが、掲載は連載中の作品の第1話と最新話に限られていた。アーカイブエピソードを充実させ、その閲覧を新たに課金サービスとする。
 新サービスの名称は「MANGA Plus by SHUEISHA MAX」で、スタンダードプランとデラックスプランの2つがある。スタンダードプランでは、現在連載中の80作品、合計6000話以上が読み放題になる。『呪術廻戦』、『ONE PIECE』、『僕のヒーローアカデミア』、『【推しの子】』、『チェンソーマン』、『SPY×FAMILY』などの人気作品が含まれる。
 デラックスプランだと閲覧できる作品数がぐっと増える。完結したシリーズを含めて190タイトル、合計1万5000話以上が対象だ。価格は主要な地域でスタンダードプランが月額1.99ドル、デラックスプランが4.99ドル。スタンダードプランは契約から最初の1ヵ月無料となる。

 「MANGA Plus」は、「少年ジャンプ」編集部が自社タイトルの作品の認知度向上を目的に2019年1月にスタートした海外向けのマンガ配信サービスだ。「週刊少年ジャンプ」、「ジャンプスクエア」、「少年ジャンプ+」で連載中のマンガの新エピソードを日本での発売と同時に配信するスピードが売りだ。
 マンガの海外展開は各国の現地ライセンシー(翻訳出版社)がすることがほとんどなかで国内出版社が自ら手がけること、日本との同時展開と異例の取り組みとして注目された。最新作が日本同時に海外でも盛り上がることを目指した。これが成功し、現在は世界で月間600万人のアクティブユーザーがいるとしている。
 近年は多言語展開にも積極的で、英語のほかスペイン語、タイ語、ポルトガル語、インドネシア語、ロシア語などでも配信をしている。ユーザーはさらに拡大中だ。

 世界の多くのファンから支持を集める一方で、これまでのサービスで掲載されるのは、現在連載中のマンガの第1章と最新章のみと限定されていた。連載から暫くたったエピソードや作品は、現地で展開する別サービスや単行本の購入が必要で、「MANGA Plus」で読むことが出来ないことが弱点となっていた。
 また集英社にとっては、課金システムがないため、サービス運営からは広告以外の売上があがっていなかった。宣伝やマーケティングの側面が大きかった「MANGA Plus」だが、ユーザー数の増加や、多言語展開による運営コストの負担拡大は小さくなかったとみられる。
 課金サービスの導入とアーカイブ拡大は、こうした運営面の課題克服とファンのニーズに応えるというふたつの面でポジティブな効果がありそうだ。さらに「MANGA Plus」が日本発のマンガ配信プラットフォームとして、さらに存在感を増すのかも注目される。

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. 第2回新潟国際アニメーション映画祭
     今年3月に初開催されて話題を呼んだ新潟国際アニメーション映画祭が、2024年3月に第2回を迎える。…
  2. 「アニメーションの表現」
     2023年10月23日から11月1日まで開催されている第36回東京国際映画祭は、昨年より上映本数、…
  3. 『いきものさん』© 和田淳・ニューディアー/東映アニメーション
     日本を代表するアニメーション作家として、いま“和田淳”を筆頭に挙げる人は多いだろう。2010年に『…
ページ上部へ戻る