ufotableが中国発の大ヒットゲーム「原神」と長期プロジェクト開始


 『鬼滅の刃』などの制作で知られるアニメーション制作会社ユーフォーテーブル(ufotable)が、中国発の世界的な人気オンラインゲーム『原神』と大型プロジェクトをスタートすることが明らかになった。2022年9月16日にユーフォーテーブルは、「HoYoverse × ufotable 『原神』長期プロジェクト始動」と告知、同時に3分半ほどのコンセプトPVを公開した。また同日、「原神アニメ」の名前で公式Twitterアカウントもオープン、コンセプトPVを紹介している。大型プロジェクトは『原神』アニメ化とみてよいだろう。
 一方で作品がシリーズなのか劇場なのか、公開時期、スタッフなどは明らかになっていない。発表されたPVは“コンセプト”としているため制作がufotableであることは予想されるが、今後の作品と同一のものになるかも定かでない。今回はサプライズな発表として、さらなる情報を待つことになる。

 発表情報は少ないが、アニメ業界においてはかなり大きなニュースと言っていいだろう。ひとつは作品タイトルの大きさだ。『原神』は中国のゲーム会社miHoYoが開発、2020年9月のリリース以来、アプリゲームのトップランキングに連なり続ける爆発的な人気を誇っている。本作のヒットによりmiHoYoをいっきに世界規模のゲーム会社に押し上げた。
 日本アニメスタイルのビジュアルもヒットの鍵のひとつとなっている。中国だけでなく、日本を含むアジアを中心に世界的な人気を博している。そこで日本でトップクラスのアニメスタジオであるufotableと手を組むことは説得力のある展開だ。アニメでもグローバルでのヒットを狙っていると見られる。
 ufotable が協業するHoYoversは、miHoYoの子会社でシンガポールに本社を持つCOGNOSPHEREの事業ブランドで今年2月に立ち上げられた。『原神』、『崩壊3rd』、『未定事件簿』、『崩壊:スターレイル』といったゲームを運営している。COGNOSPHEREは東京・渋谷にオフィスを構える日本法人の株式会社COGNOSPHEREを持つ。

 一方のufotableは、2000年設立の中堅アニメスタジオである。アニメーション制作本数こそ多くないが、国内映画興行史上1位と空前の大ヒットになった『鬼滅の刃 無限列車編』や『Fate/Zero』、『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』、「劇場版 空の境界」シリーズといった代表作がある。徹底した映像のこだわりに代表されるハイクオリティが持ち味で、国内外で圧倒的な評価を得ている。
 制作出来る作品数が限られているなかで “長期プロジェクト”と銘を打つことは、ufotableが『原神』に相当の力を込めてくることが予想される。今後の展開が気になるプロジェクトだ。

ufotable  http://www.ufotable.com/

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