WIT STUDIO実写映画製作「四月の永い夢」 モスクワ国際映画祭メインコンペへ出品

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 2012年に設立、歴史は短いながらも『進撃の巨人』、『甲鉄城のカバネリ』、『終わりのセラフ』と次々にヒット作や話題作を送り出すアニメ会社がWIT STUDIOだ。同社がアニメだけでなく、実写映画のプロデュースに乗り出した。
 作品は中川龍太郎監督の『四月の永い夢』(英題:SUMMER BLOOMS)。3年前に亡くなった恋人から届いた手紙に心を揺り動かされる女性を主人公に描く。主人公の初海役を朝倉あきが演じるほか、三浦貴大らが出演する。映画制作は、中川龍太郎も所属するTokyo New Cinemaが行う。

 中川龍太郎監督は1990年生まれ。大学在学中に監督した『Calling』がボストン国際映画祭にて最優秀撮影賞を受賞した。Tokyo New Cinemaはこの際のプロデューサー木ノ内輝、主演俳優でプロデューサーの藤村駿らが設立した会社だ。2015年には第27回東京国際映画祭にて、『愛の小さな歴史』が入選している。
 『四月の永い夢』も、海外での活躍が期待される。2017年6月22日から29日まで開催されるモスクワ国際映画祭のメインコンペに正式出品される。この場が発表の場ともなる。

 WIT STUDIOは本作にプロデュースだけでなく、製作出資でも参加する。新興アニメーション制作会社の実写映画製作は大胆な取り組みだ。
 WIT STUDIOが属するIGポート グループは、プロダクション I.Gやジーベックほかをとりまとめるアニメ製作会社だが、近年は、アニメ以外の取り組みも増えている。実写映画では2015年に押井守監督の『ガルム・ウォーズ』を製作した。
 2017年8月26日には、プロダクション I.Gが原作の一部を持つ人気のアニメ「BLOOD C」シリーズを実写化する『阿修羅少女 ~BLOOD-C 異聞~』が公開される。また、また「踊る大捜査線」シリーズで活躍する本広克行は、プロダクション I.G所属。2017年に同監督で公開される実写映画『亜人』にもI.Gは参加する。
 それぞれ製作参加の経緯は異なるが、現在のIGポートグループはアニメと実写をこだわることなく映像づくりを進めていることがわかる。国内有力アニメ会社の変化も感じさせる取り組みである。

『四月の永い夢』(英題:SUMMER BLOOMS)
監督: 中川龍太郎
製作: WIT STUDIO
制作: Tokyo New Cinema

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