2022年7月4日、東映は公開中の長編アニメ『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』の盗撮とそのインターネット上へのアップローの対応を発表した。違法な行為に対しては、法的措置も辞さずと強い姿勢を見せている。
『ドラゴンボール』は鳥山明のマンガを原作とし、1986年から続く人気アニメシリーズだ。マンガ・アニメからさらにカyラクター商品、ゲーム、イベントなどを展開し、巨大なビジネスを築き上げている。
『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』はその最新劇場映画で、全編をCGアニメにしたことなどで話題を呼んでいる。 アニメーション制作は東映アニメーションが担当、東映配給で2022年6月11日に全国公開後、7月3日までに興行収入19億円超、観客動員は140万人超の大ヒットとなっている。
しかし公開後から、映画の本編が映画館で盗撮され、インターネットに多数アップロードされている。事態を重く見た東映は、映画館での盗撮行為は映画盗撮防止法の反する犯罪行為とし、法的措置も含めて刑事、民事両面での事件化を視野に入れていると明らかにした。顧問弁護士事務所と協議、捜査機関とも連携を取る。さらに劇場での監視や不正アップロードの削除申請も強化する。
劇場での映画本編の盗撮は世界各国で頻繁に行われ、世界の映画業界で長年大きな課題となってきた。日本はこれまで比較的、劇場での盗撮行為は少ないとされ、事件化もあまり多くなかった。しかし、こうした問題は日本も例外ではないようだ。
特に「ドラゴンボール」シリ-ズは海外で人気が高く、近年は海外で興行における収益は無視できない。海外公開前の本編流出は、米国をはじめとする海外ビジネスへの打撃も小さくないとみられる。日本での映画館盗撮の対応は、今後強まっていくと見ていいだろう。