テレビ東京ホールディングスが、事業成長の続くアニメと配信に大型投資をする。2022年5月12日、テレビ東京HDは「2022 中期経営計画」を策定したとして発表した。
計画によれば2021年度(22年3月期)の売上高1407億円を、22年度に1500億円、23年度に1560億円、24年度に1660億円まで伸ばす目標だ。売上げよりも利益を重視しており、売上高営業利益率を5.5%→6.1%→6.3%に引き上げる。858億円の営業利益を1050億円にすることも目指す。
業績引き上げの鍵となるのが「配信とアニメ」である。2022年3月期のアニメ事業の売上高は180億3800万円で前年比13.5%増、配信ビジネス売上高は85億3500万円(44.6%増)。両部門の合算は266億円、全体の18%程度でいずれも前年比増収で成長が続いている。
テレビ東京HDはこれらを成長エンジンと位置付けことで、24 年度の両部門の粗利益を20 年度(21年3月期)の1.8 倍、105 億円に目標を定めた。
これを実現するためにテレビ東京HDは、人材も含めたコンテンツ制作などに、3 年間で150 億円の投資をする。投資は配信とアニメ、さらに放送事業を加えた 3 つの事業になるとしている。
まず配信オリジナル制作費を毎年段階的に増額、グループの配信プラットフォーム「Paravi」や外資プラットフォーム向けとなる。またアニメ事業では、新たな方針が示されている。海外向けでは、これまで中国や北米が中心であったが、欧米市場向けを大幅に強化する。中国市場向けを上回る最大の柱にする計画だという。地域別事業のリバランスを念頭に置いていそうだ。