DigiCon6 JAPANにTBS アニメーションズ賞新設、エンタメ性のあるセルルックを重視

DigiCon6 ASIA JAPAN Awards

 応募総数1400作品以上、アジア有数の短編映像コンテストである「DigiCon6 ASIA」の日本大会に、アニメーション作品にフォーカスした新たなアワードが登場する。
 ベントを主宰するTBSホールディングスは、日本で実施する地域大会「DigiCon6 ASIA JAPAN Awards」に「TBS アニメーションズ賞」を新設する。2022年4月1日から募集を開始した第24回から実施する。

「DigiCon6 ASIA」は、映像分野におけるアジアの若いクリエイターの発掘を目的に2006年にスタートした。主催はTBSだが日本だけでなく、アジア広域でコンテストを実施するのが特徴になっている。
 このため日本の他、中国、香港、インド、インドネシア、イラン、韓国、ラオス、マレーシア、モンゴル、シンガポール、スリランカ、台湾、タイ、ウズベキスタンなどの各国・地域で地域大会が開催される。さらに各国大会の受賞作品・受賞者のGolden Award、Silver Award、Bronze Award、Creativity Awardsなどが授与される。
 2022年は10月15日には東京都写真美術館でJAPAN Awardsが実施される。そして11月29日の東京千代田区の丸ビルホールでASIA Awardsを開催し、各賞を決定する。

 TBS アニメーションズ賞は、このうちJAPAN Awardsの応募作品を対象にする。アワードの特徴はエンターテインメント性を重視したことだ。選考ポイントとしてエンターテインメント性が高いこと、ストーリー展開に意外性と納得感を兼ね備えた作品を挙げている。さらに2Dや3Dの制作の場合はセルルックによる作品であることを定めている。日本のアニメーションが得意としてきたセルルックスタイルの技術の活性化が狙いにあるようだ。審査員にも商業アニメの第一線で活躍するクリエイターの起用を予定する。
 このほか15分以内の長さやオリジナル作品であることは、「DigiCon6」に準じている。今年の応募は7月31日まで受け付ける。
 これまでも国内に多くの短編アニメーションアワードが存在するが、多くのジャンルが混在するかたちであった。また短編部門は映像の技術的な側面やアートとしての評価が主軸になることが多い。そうした点でTBS アニメーションズ賞は「エンタテイメント」「ストーリー」「セルルック」と新しい視点でのアワードで、これまでとは異なる意欲的な取り組みと言えるだろう。

 賞の狙いを日本のアニメーション界の未来を担う、新たな才能を見出すこととしている。多くの観客の心をつかむエンターテインメント作品を生み出す才能の発掘で、日本アニメーションの国際的価値向上を目指す。受賞作品はTBSアニメ枠での地上波放送や配信も検討する。
 TBSは直近でアニメスタジオのセブン・アークスへの25億円の増資を実施、今後もアニメーション開発に向けた施策を予定しているという。アワードはこうしたアニメーション重視の一環にもなっている。

DigiCon6 ASIA  http://www.tbs.co.jp/digicon/

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