業績好調が続くバンダイナムコホールディングス(バンダイナムコHD)が、2022年2月8日に22年3月期の業績予想の上方修正を発表した。ハイターゲット層に向けた商品が好調なトイホビー事業、映像音楽事業の急伸が牽引している。
第3四半期までの業績を受けて、通期連結売上高の見通しを従来の7950億円から8100億円に引き上げた。実現すれば通期売上で初の8000億円台となる。また営業利益は900億円から960億円、経常利益は930億円から990億円、当期純利益は580億円から670億円に変更された。
近年、売上高の伸びが顕著なバンダイナムコHDだが、今後のさらなる高い成長を狙っている。同じ2月22日に発表された「バンダイナムコグループ中期計画(2022年4月~2025年3月)」では、今後3年間で連結売上高1兆1000億円、連結営業利益で1250億円、ROE12%以上を目指すことを明らかにした。
22年3月期の売上げから3年間でさらに35%を上乗せすることになる。2016年の売上高は5650億円、営業利益496億円だから、実現すれば10年間で売上げと利益が倍増することになる。
計画実現のためにバンダイナムコHDは、「IP軸戦略」を掲げる。「IP×ファン」、「IP×Value」、「IP×World」を進める。具体的にはIP創出の強化、IP価値の最大化、さらに海外事業で売上高比率を35%まで伸ばすのが目標だ。
またIP価値の最大化に向けて250億円、IPのメタバースでの活用のための150億円と合計400億円の戦略的投資も計画する。