東映アニメ見放題3900本、アマゾンPrime Videoに専門チャンネル

東映アニメチャンネル

 動画配信大手のアマゾンPrime Videoが、アニメ業界大手と連携することでアニメタイトルの充実を進めている。2021年11月5日、東映アニメーションは、自社の人気タイトルを集めた「東映アニメチャンネル」をアマゾンPrime Video内でスタートしたと発表した。
 サービスは既にアマゾンPrimeの会員になっていることが前提で、月額350円の追加料金でアニメ本編3900エピソード以上が見放題となる。配信タイトルには、「プリキュア」シリーズや「キン肉マン」シリーズ、「デジモン」シリーズ、さらに『ワンピース』や『ドラゴンボール』のテレビスペシャルなどの人気タイトル含まれる。

 東映アニメーションは国内アニメーション制作の最大手で、自社でライセンス管理をする作品も多く保有する。その豊富なラインナップが同社の強みともなっている。
 そうした作品の動画配信も、長らく自社運営の「東映アニメオンデマンド」を中心に提供していた。しかし今年7月にこの「東映アニメオンデマンド」を終了していた。今回はこれを受けて、新たにアマゾンPrime Video内に自社サービスを展開することになる。インフラの構築やメンテナンスの運営コストがカットを大幅にカットするだけでなく、アマゾンの持つ集客力にサービスの拡大を期待出来る。

 一方アマゾンにとっては、東映アニメーションの持つ人気作品が配信ラインアップに加わることが大きい。東映アニメファンのアマゾンPrime加入を期待出来るほか、別料金のチャンネルとすることで追加収入、アマゾンPrimeでの客単価引き上げを期待出来る。
 アマゾンはすでにアニメ配信のプラットフォーム大手の「dアニメストア」やエイベックスなどを中心とする「アニメタイムズ」とも同様のサービスを実施している。有力タイトルが集めることで、アマゾンのユーザー吸引力は強まりそうだ。

 東映アニメーションも、今後もラインナップ強化を続ける。12月以降、 毎月新作を追加し、「東映アニメチャンネル」だけのオリジナル動画も企画中だとしている。東映アニメーションの動画配信の中核事業として、今後の展開が期待される。

東映アニメチャンネル
https://www.amazon.co.jp/channels/toeianimejp

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