1900億円市場「サブカルおじさん」が狙い、マーケティング組織「シニアエンタ★ラボ」設立

サブカルおじさん

 かつて「新人類」「バブル世代」と言われた世代を新たな視点でくくり、新ビジネスの創造やマーケティングに生かそうとする試みが始まった。キャラクタービジネスの調査会社キャラクター・データバンクや博報堂でサブカル事業をする「ガリガリ編集部」などが協力して、「シニアエンタ★ラボ」が発足した。
 「シニアエンタ★ラボ」はシニア世代に特化したエンタテインメントやサブカルチャー領域の各種調査やマーケィング、ビジネスコンサルティング、事業創造、商品・サービス開発などを行っていくという。またフォーラムの開催、人材交流、ビジネスセミナーなども実施する。
 発足にあたって「シニアエンタ★ラボ フォーラム」を組織、座長にはキャラクター・データバンク代表取締役で、キャラクターマーケティングの第一人者である陸川和男氏が就任した。また各分野の専門家が参加する。

 市場調査やマーケティングでは、「F1層」と呼ばれる若い女性層を重視することが多い。若い女性層は社会の流行やトレンドを引っ張るリーダーとされるためである。しかし人口のボリュームでは、50代、60代は若い世代に較べて人数が大きく、女性も含めバブル時代を経験し、消費も旺盛な世代だ。
 これまでもシニア層をターゲットにしたマーケティングは少なくないが、高齢やマーケットとして健康や伝統的カルチャーを重視したり、あるいは富裕層マーケットとして旅行や宝飾などの高額商品に目を向けがちだ。

 「シニアエンタ★ラボ」の特徴はシニアといっても50代からを含めており、またエンタテイメント、なかでもサブカルチャーを重視していることだ。いわゆるお年寄り市場と一線を画している。
 そのうえで「キャラクター・データバンク」の調査をもとに、「サブカルおじさん」と名付けた層に目を向ける。「シニアエンタ★ラボ」によれば、「サブカルおじさん」は50代の男性を中心としたサブカルに対する消費意識が高い人たちだ。「少年漫画」、「TVアニメ」、「80年代サブカル」、「新人類」、「バブル」といった言葉で特徴づけられる。

サブカルおじさん

 「サブカルおじさん」の推計人口は約77万人。趣味などに投じるお金は1ヶ月あたり推計2万,604円という。年間市場規模は約1902億円と巨大だが、その人数は予備軍まで含めると約363万人にもなる。
 さらに「シニアエンタ★ラボ」は4つの特徴を挙げる

①「シニア世代のインフルエンサー&アーリーアダプター」 
②「旺盛な消費欲求」 
③「いまでも新人類」
④「気持ちはヤング」

 こうした背景から、「懐かしブランドの大人化・リバイバル商品」「シニア・コミュニケーションでのサブカルコンテンツ起用」「シニアマーケットのサブカルコラボ」「ソロサブカル男性狙い」といったビジネスの可能性を指摘する。

■「サブカルおじさん」の詳しい結果はこちら
「これからのシニア市場を牽引する、新シニア像「サブカルおじさん」とは?」

https://www.charabiz.com/article_detail.php?article_id=12195

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