フィギュアなどホビーグッズの製造・販売をする壽屋(KOTOBUKIYA)の業績が、予想を上回る好調になっている。5月31日に2021年6月期第3四半期の決算を発表したが、当初予想を大きく超える数字となっている。
第3四半期までの売上高は68億200万円、前年比で35.3%増となった。前年はマイナスだった利益面でも、営業利益7億6800万円、経常利益7億8200万円、当期純利益5億3700万円と黒字を確保している。
業績拡大を受けて通期業績予想も上方修正した。売上高は86億円から93億円に、6億8000万円の営業利益と6億6000万円の経常利益はいずれも8億5000万円に、そして当期純利益は4億5800万円から5億9000万円に引き上げられた。自社タイトルの商品が好調だったのに加えて、中国市場、北米市場と海外事業が大きく伸びた。
国内ではプラモデルが17億2700万円と46%増、自社新作の『創彩少女庭園』や「フレームアームズ・ガール」シリーズが中心であった。フィギュアも8.7%増の8億6500万円、『とある科学の超電磁砲T』の「御坂美琴ゲコ太まみれver.」が売上げに貢献した。
海外も前年比で売上げが2倍を超えたアジア、85%増の北米が好調で、フィギュアが15億4300万円(79.8%増)、プラモデルが7億3900万円(111.2%増)になっている。アジアでの「フレームアームズ・ガール」シリーズが主力になっている。
壽屋は新型コロナウイルス感染症による海外旅行者需要(インバウンド)減少による店舗売上の落ち込みは大きいとしている。しかしEC売上げがそれを上回った。ECサイトでは直営店舗限定商品や特典を積極的に推進した成果が表れた。