監督賞に湯浅政明、ストーリーボード賞に宮崎吾朗も 米国アニー賞候補発表

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 第48回アニー賞のノミネート作品、スタッフが、2021年3月3日(現地時間)に主催者の国際アニメーション協会ハリウッド支部(ASIFA-HOLLYWOOD)から発表された。
 このうち最優秀長編映画 (インディペンデント)部門に、日本からも湯浅政明監督の『きみと、波にのれたら』と岩井澤健治監督の『音楽』が選ばれた。他の3作品『ひつじのショーン UFOフィーバー!』、『カラミティ』、『ウルフウォーカー』と競うことになる。
 日本作品からは、最優秀監督賞に『きみと、波にのれたら』の湯浅政明、最優秀ストーリーボード賞に『アーヤと魔女』の宮崎吾朗がノミネートされている。こちらはメジャーやインディペンデントの区別はなく、ピクサーの『ソウルフル・ワールド』なども含めた有力候補のスタッフと並んでいる。
今回はシリーズ作品にも話題がある。最優秀キャラクターデザイン(TV/メディア)賞にトリガーがアニメーション制作した『BNA』が、最優秀監督賞(TV/メディア)に『GREAT PRETENDER』の鏑木ひろがノミネートされている。いずれもリリースはNetflixの配信である。大きなメディアに乗ることで日本のアニメやスタッフが北米の有力スタジオと対等に勝負出来ることを示したと言っていいだろう。
 このほか『アーヤと魔女』のベラ役のヴァネッサ・マーシャルが最優秀声優賞に。さらにポリゴン・ピクチュアズが制作に参加した『トランスフォーマー:ウォー・フォー・サイバトロン・トリロジー』が最優秀特殊効果(TV/メディア)賞に候補になった。

 アニー賞は米国で公開されたアニメーション作品を広く顕彰する目的で設立され、今回で48回目を迎える。長編・短編作品のほか、テレビシリーズや広告、さらにゲームや実写映画のアニメーションも対象に30以上の部門を設けている。幅の広さがアニメーション業界のアカデミー賞とも呼ばれる理由である。
 2000年代以降は、日本作品やスタッフも候補に挙がることが増えている。2002年には最優秀長編映画賞で『千と千尋の神隠し』が、2018年には2015年から始まった最優秀長編映画 (インディペンデント)賞で『未来のミライ』が受賞に輝いている。
 今年は新型コロナ禍ということもありエントリーを延期、さらに配信作品も対象にしている。配信のみだった『ソウルフル・ワールド』や、劇場と配信の同時展開であった『トロールズ ミュージック☆パワー』、『ウルフウォーカー』、『アーヤと魔女』といった作品も選考され、候補にあがった。

 注目される『きみと、波にのれたら』と『音楽』だが、ライバル作品はいずれも世界で高い評価を受けた傑作ばかりだ。CGでエンタテイメント色が並ぶメジャー作品が並ぶ長編映画部門より、むしろ競争は激烈だ。賞の行方は大きな関心を集めそうだ。
 この後、ASIFA-HOLLYWOODのメンバーの投票により最優秀賞が決定。4月16日に受賞者・作品が発表される。

第48回アニー賞 ノミネートリスト
https://annieawards.org/nominations

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