2006年夏に、日本中の若者の心を捉えた劇場アニメの傑作『時をかける少女』が、15年の時を経て新たなかたちで登場することになった。2021年4月2日より、日本全国の4DXシアターで『時をかける少女4DX』が期間限定公開されることになった。
「4DX」とは劇場鑑賞で観る、聞くだけでなく、体感型の演出を加えた上映システムのことだ。上映中にスクリーンのシーンに連動して座席が動いたり、時には風や霧、香りまでが用意される。まるでテーマパークのアトラクションの様な効果もあり、近年様々な映画でこの4DX版が制作され、あらためて劇場にて上映されている。
なかでもアニメ映画は4DXと相性がいいようだ。昨今も大ヒット作『鬼滅の刃』や『名探偵コナン』といった人気シリーズ、さらには「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズ、「ガンダム」シリーズといった旧作まで次々に4DXになり公開されている。
『時をかける少女』も、そうした過去の傑作を新たなかたちで楽しむものとなる。しかし本作はSFとはいえ、アクションたっぷりの作品とはやや異なる。青春映画らしい、ここだけの演出に期待がかかる。主人公が空に向かって飛び上がるシーン、そして自転車に乗ったり、走ったりするシーンはまさに4DXでどのように演出されるか気になるところだろう。
2021年の4DX版上映は、細田守監督の映画を作り続けるアニメ会社スタジオ地図設立10周年記念プロジェクトのひとつとなるものだ。さらに『時をかける少女』の公開15周年にもあたる。
勿論、今年の夏に細田守監督の3年ぶりの劇場新作『竜とそばかすの姫』が公開されるのにも合わせている。『時をかける少女』は、『サマーウォーズ』、『バケモノの子』、『未来のミライ』そして『竜とそばかすの姫』とコンスタントに作品を世に届ける続ける細田守の長編アニメを原点とも言える。いまだからこそあらためて鑑賞したい作品だ。
映画の配給は、細田守監督の劇場作品を統合してマネジメントするスタジオ地図LLP、それにユナイテッド・シネマが担当する。
スタジオ地図
https://studiochizu.jp/