誕生から105年の歴史を誇る日本のアニメーション。その長い歴史の中で作られた作品1万4000タイトル以上をデータベース化した情報サイト「アニメ大全」がいよいよ公開に向けて動き出す。
一般社団法人日本動画協会が推進する「アニメNEXT_100」プロジェクトは、2022年3月より日本のアニメ総合データベース「アニメ大全」の公開をすることを明らかにした。すでにデータのシステムが出来ており、この秋から試験運用をして来春の本公開を目指す。
注目されるのは、このデータベースの情報量だ。発表によれば1910年代の33作品から2021年9月16日までにリリースされた1万4249作品を基本情報としたことだ。話数ごとの作品では17万7474件となり、世界最大規模の日本アニメのデータベースだとしている。アニメ研究やビジネスでの利用、さらびアニメファンの情報取得などでの利用している。
データベースでは各作品の詳細情報を掲載し、作品名からの検索、年代検索、五十音検索、キーワード検索などが可能になる。多方面から情報アクセスを想定する。試験運用中は、アニメ制作関連の各社、著作権者、有識者などによりデータ精査と機能・動作確認し、改修・更新を加えたうえで本公開につなげる予定だ。
登録された作品は、映画やテレビシリーズ、OVAなど商業アニメが中心とみられる。その登録作品からは、近年の日本アニメの拡大ぶりも窺える。
1920年代、30年代、40年代、50年代は各10年間で100作品から200作品程度であったのが、テレビアニメ放送がスタートした60年代は367作品に一気に拡大する。ビデオやDVDなどが一般化した90年代には2531作品、2000年代に3162作品となった。さらに2010年代は5267作品で、この10年間だけで、データ全体の1/3にもなる計算だ。