定額配信でU-NEXTのアニメ作品数最大、視聴者数増に拡充目指す

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 定額課金の映像配信プラットフォーム大手のU-NEXTが、2021年1月時点でアニメ作品のラインナップ数で国内最大であると発表した。この数字はエンタテインメント分野のリサーチ・分析をするGEM Partners調査に基づくものである。
 GEM Partnersの2021年1月度の調査で、U-NEXTがアニメ専門サービスも含めた定額制サービス(SVOD)でアニメ作品数1位となった。これは前回2019年12月時点に続くものだ。
 U-NEXTは現在、見放題サービスで21万本を提供している。ジャンルを超えた全体でも36ヶ月連続で「見放題作品数No.1」を続けている。有料会員数は2020年8月の段階で200万人である。

 このなかでアニメの存在感が高まっている。U-NEXTの会員数は過去2年間で約2.5倍になったが、一方でアニメの視聴者数は同じ期間で約5倍になる。全体を上回る成長スピードになっている。
 会員のうちアニメを視聴するユーザーは全体の約6割にもなり、多くの視聴者から支持を受けるメジャージャンルである。

 これを背景にU-NEXTは、さらにアニメ強化に動いている。見放題作品は過去1年だけで25%増加した。主な人気作品は『呪術廻戦』、『七つの大罪 憤怒の審判』、『転生したらスライムだった件 第2期』『五等分の花嫁∬』などである。
 他社と差別化を目指した独占先行配信にも力を入れている。2021年2月13日より『新テニスの王子様 氷帝 vs 立海 Game of Future』、2月27日からは『うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEキングダム Special Program』を独占配信する。
 
 U-NEXTは長年培った国内でのユーザーへのリーチ、業界でのネットワークを強みとする。豊富なラインナップをこれに組み合わせることで、NetflixやHuluといった競合他社との差別化、勝ち残りを目指すことになりそうだ。 

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