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上位3社がシェア拡大、前年比33.1%増の動画配信市場3894億円
- 2021/2/17
- テレビ/配信/映像ソフト, ニュース, 調査・レポート
エンタテイメント業界のデータ・マーケティングサービス企業GEM Partnersが、2020年の動画配信(VOD)市場規模推計を発表した。同社によれば2020年の国内動画配信市場は推計3894億円だった。
2019年の2926億円と比較して33.1%増もの高い伸びとなる。コロナ禍でホームエンタテイメントへの関心が高まったことを反映したとしている。
GEM Partnersの調査は、同社が刊行する「動画配信/放送/ビデオソフト市場 ユーザー分析レポート」のため毎年実施されている。市場規模は「定額制動画配信(SVOD)」「レンタル型動画配信(TVOD)」「動画配信販売(EST)」の3つのタイプの動画配信サービスを合算している。
3分野の中でも、最も売上げが大きく、急成長ぶりが注目されているのがSVOD市場である。毎月定額の支払いで豊富なラインナップタイトルが見放題になるというものだ。
調査ではこのSVOD市場での各社サービスのシェアも算出している。2020年シェアが最大だったのは、Netflixで19.5%と全体の2割だ。続くAmazon プライム・ビデオは12.6%。外資系2社がトップを占めた。国内勢ではU-NEXTが3位で11.1%だ。
上位3社で共通するのは売上げだけでなく、シェアを拡大していることである。Netflixは前年の13.8%より急伸、Amazon プライム・ビデオも1.8ポイント、U-NEXTは0.4ポイント拡大だ。SVOD市場で次第に寡占が強まっていることが分かる。
一方スポーツ専門のDAZNは1.4ポイント減だが、市場全体の拡大もあり売上高は伸びているとみられるdTV、dアニメもシェアを落とし、ディズニープラスやNHKオンデマンド、TELASA、ABEMAプライムなども拡大している。
GEM Partnersは、2025年までの動画配信市場全体の成長スピードを「ベース」、「楽観」、「悲観」の3つのシナリオで試算している。ベースシナリオでは2020年から2025年まで年平均11.1%成長を想定し、2025年には市場は6583億円まで拡大とする。2020年の倍の勢いだ。
またDVDとBlu‐rayのホームビデオ市場は今後も縮小するが、動画配信市場の拡大はそれを上回る。ホームビデオと動画配信をあわせた市場は2025年までに年平均5.2%で成長すると算出した。
GEM Partners https://www.gempartners.com/
「動画配信(VOD)市場5年間予測(2021-2025年)レポート」
https://gem-standard.com/p/products/144