サンリオとエイベックス、東南アジアにライセンスビジネスの新会社設立

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 キャラクターライセンスの海外ビジネスと言えば、これまでは市場の大きな欧米、さらに近年は中国に目が向かいがちだった。そのなかで成長が拡大する東南アジアを新たなマーケットとして注目する動きがでてきた。キャラクタービジネスのサンリオと音楽・映像の大手エイベックスがこの分野で手を組み、市場開拓に乗り出す。
 サンリオとエイベックスのシンガポール法人エイベックス・アジアは、共同出資のサンリオ サウスイースト アジア(SANRIO SOUTH EAST ASIA PTE. LTD.)を2020年11月に設立、21年1月に営業を本格的にスタートする。資本金は200万ドル、サンリオ が70%、エイベックス・アジア が30%をそれぞれ出資する。

 新会社の目的はシンガポール、タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシア、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ブルネイといった東南アジアでのサンリオキャラクターのライセンスビジネスの拡大だ。サンリオの持つキャラクター、さらに新規開発するキャラクターを統括する。
 サンリオはこれまでも東南アジアで自社キャラクターを広く海外展開してきたが、その多くは地元企業へのラインセン販売でロイヤリティ収入が大半であった。新会社はより直接的に市場に関わり、利益を高める狙いもありそうだ。

 ビジネスパートナーになるエイベックス・アジアは、すでにアジア地域でエイベックスの保有するIPライセンスビジネスやイベント開催、グッズ販売などを展開している。こうしたノウハウと経験を活かせることを見込む。また将来的には、エイベックスのIPとサンリオのキャラクターのコラボレーションなども視野に入れる。

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