新型コロナ感染症の影響で、新作映画の公開スケジュールが大きな変更を余儀なくされている。感染症はいまでも収まらないが、拡大対策をすることで7月以降の映画興行は落ち着きを取り戻している。延期とされていた作品の公開スケジュールが次々に決まり始めた。
直近では、2020年4月24日公開予定であった『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』が9月11日に、『劇場版ポケットモンスター ココ』公開日が12月25日に決定した。いずれも大きな動員が見込める作品だが、年内での上映となる。
一方で新たな公開延期が発表されている。9月18日公開予定であった上橋菜穂子のファンタジー小説を原作とする『鹿の王』が2021年に公開日を延期する。理由は諸般の事情としているが、すでに他の劇場映画の公開が進んでいることから、営業自粛というよりもコロナ禍での制作スケジュールの遅れの可能性が高そうだ。
『鹿の王』が公開延期になったことで同じ東宝系の劇場アニメ『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』(9月11日公開)や『思い、思われ、ふり、ふられ』(9月18日公開)が入る余地が出来たともみられる。
多くの劇場アニメの新しい公開スケジュールが決まるなかで、新しい公開日が未発表の大作も残っている。ひとつは2020年6月27日公開を予定していた『シン・エヴァンゲリオン劇場版』、8月7日公開予定であった『STAND BY ME ドラえもん 2』。いずれも大ヒット作品の続編だけに、そのスケジュールは他作品の興行にも影響があるだけに関心は高い。
また『鹿の王』と同様に夏公開が延期となった『ジョゼと虎と魚たち』も新たなスケジュールが発表されていない。よりミドルサイズの興行となるが、オリジナル企画の『サイダーのように言葉が湧き上がる』、『機動戦士ガンダム「閃光のハサウェイ」』も新たな発表を待つ作品だ。