「鬼滅の刃」アニメ・オブ・ザ・イヤー受賞 米国クランチロール・アワード

クランチロール・アニメアワード2020」(The Crunchyroll Anime Awards2020

 世界最大規模の日本アニメのグローバル配信プラットフォームであるクランチロール(Crunchyroll)が先頃、「クランチロール・アニメアワード2020」(The Crunchyroll Anime Awards2020)を発表した。アワードは2019年に米国で展開されたシリーズ「アニメ(ANIME)」の中から、様々なジャンルにわたり最優秀を選ぶものだ。
 2016-17年に第1回を開催、今回で4回目を迎える。年々規模を拡大し、今年は発表と表彰を全世界に向けて配信している。アニメカルチャーの盛り上げにも一役買う。

 本年の対象作品は、2019年1月1日から12月31日までに米国でリリースされた作品だ。昨今は日米の同時展開が進んでおり、日本の最新作はほぼ含まれる。
 その中で「アニメ・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたのは、日本でも一大ブームを巻き起こした『鬼滅の刃』だった。また「ベスト・アニメーション」は『モブサイコ100 II』となった。こちらは米国で特に人気が高い作品でクランチロールらしい結果である。
 またアニメシリーズを、ジャンルごとに「ベスト・ドラマ」、「ベスト・ファンタジー」、「ベスト・コメディ」に表彰している。それぞれ『ヴィンランド・サガ』、『約束のネバーランド』、『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~』が決まっている。

 クランチロール・アニメアワードの選考はやや複雑だ。最初に各部門6つ程度のノミネートが審査委員会によって選出される。さらにそこから全世界からファン投票と審査委員による投票を掛け合わせてベストを決める。
 今回の投票総数は前年の500万を大幅に超える1100万以上になった。このうち米国が36%、ブラジル11%、メキシコ9%、イギリスが5%。クランチロールのユーザーのボリュームゾーンも反映している。

 部門が多いのも特徴で全18部門、特別賞が1部門設けられている。作品に関する賞のほか、オープニングやエンディング、男女別キャラクター、正義側・悪役、ベストカップル、ファイトシーンなどファンサイドに立った部門が多くなっている。スタッフに関する部門は監督、音楽、キャラクター・デザイン、声優とやや限られる。
 
 また特別賞にあたるインダストリー・アイコンは2019年にアニメ業界に貢献した人物を顕彰するもので、ウィットスタジオの代表取締役社長の和田丈嗣氏が選ばれた。ウィットスタジオは『ヴィンランド・サガ』や『進撃の巨人』などのヒット作のアニメーション制作している。前回のボンズ代表取締役社長の南雅彦氏に続き、スタジオ経営者をピックアップした。
 アワードの詳しい結果は、クランチロールのサイトにて確認出来る。

クランチロール・アニメアワード2020
https://www.crunchyroll.com/animeawards/en/index.html

【主要受賞者・受賞作品】
[アニメ・オブ・ザ・イヤー]
 『鬼滅の刃』
[ベスト・アニメーション]
 『モブサイコ100 II』
[ベスト・スコア]
 『キャロル&チューズデイ』 (Mocky)
[ベスト・ディレクター]
 『進撃の巨人Season 3』 (総監督:荒木哲郎、監督:肥塚正史)
[ベスト・キャラクター・デザイン]
 『どろろ』 (キャラクターデザイン:岩瀧智、キャラクター原案:浅田弘幸)
[ベスト・ドラマ]
 『ヴィンランド・サガ』
[ベスト・ファンタジー]
 『約束のネバーランド』
[ベスト・コメディ]
 『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~』

[インダストリー・アイコン]
 和田丈嗣 (ウィットスタジオ)

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