2019年の国内の音楽販売市場の概況が明らかになった。一般社団法人日本レコード協会は、2020年2月19日に、2019年の音楽配信売上が706億円であったと発表した。すでに発表されている2019年の音楽ソフト生産金額と合算すると2019年の音楽市場は前年比2.0%減の2998億円であった。
合計では微減となったが、市場全体の減少はオーディオレコードと音楽ビデオなどの音楽ソフトの影響が大きい。音楽配信だけを取りあげれば、10%増の706億円である。配信市場の成長が、市場を下支えしている。それでも音楽ソフトと配信の売上げ占有率は76:24と、音楽ソフトが全体の3/4である。
その配信市場も、成長はほとんどストリーミングに支えられている。ダウンロード販売が前年比12%減と大きく落ち込んだのに対して、ストリーミングが33%増と急伸465億3000万円となった。
ストリーミングは定額課金で聴き放題になるサブスクリプションが牽引している。2014年頃より急拡大を続けている。2013年までに400億円と大きく落ち込んだ音楽配信は2014年に反転し、6年連続プラスと新たな成長軌道に乗った。
ジャンル別の売上高は今回明らかにされていないが、2019年のジャンル別の新譜タイトル数は発表されている。
2019年の新譜は全体で1万1149タイトル、前年比14%の減少。最も多かったジャンルはポップス・歌謡曲の5561で半数を占める。次いで演歌の1119となった。
アニメは805で全体の7%程度。前年の730より10%多い。内訳はシングルCD357、アルバムCD438、さらにアナログも10タイトルあった。